百周年時計台記念館において、英語による国際ワークショップ「アジア生命倫理研究ネットワーク・京都ミーティング」を開催しました。
このワークショップは、位田隆一 法学研究科教授が研究代表を務める「先端生命科学・医学における倫理ガバナンス」プロジェクト(科学研究費補助金基盤(B))と東京大学大学院医学研究科グローバルCOE「次世代型生命・医療倫理の研究教育拠点創成」とが、米国の国立衛生研究所(National Institutes of Health)およびノルウェーのベルゲン大学と連携して開催したものです。位田教授、ライダー・リー教授(ベルゲン大学/NIH)、松井健志 特任講師(東京大学)をはじめ、フィリピン、中国、タイ、インドネシア、韓国、シンガポール、バングラデシュ、ノルウェー、米国、日本の10ヵ国から、計23名の研究者が集い、2日間に亘って活発な意見交換を行いました。
近年、欧米主導で発展してきた従来の生命倫理研究を見直し、アジアの視点で同研究の発展に積極的に貢献していこうという動きが強まっています。もちろん、何がアジア的倫理観であるのか、共通要素を抽出することは容易ではありません。位田教授は既に2001~2003年に科学技術振興調整費による研究「アジアにおける生命倫理の対話と普及」を行い、その足がかりを作ってきました。こうした状況の中で、同地域に拠点を置く生命倫理研究者のネットワークを強化することは、ますます重要性を増しています。今回の国際ワークショップは、まさにその重要な一歩となるものです。ワークショップでは、遺伝子研究、バイオ・バンク、疫学、HIV/AIDS予防、インフォームドコンセント、倫理審査など、様々な領域における生命倫理上の問題について、参加者が自国の経験を交えつつ、活発に議論を行いました。
![]() 参加者集合写真(百周年時計台記念館前) | ![]() 討論する位田教授 |
![]() 討論風景(1) | ![]() 討論風景(2) |