ノーベル賞受賞者 南部陽一郎博士が講演しました。(2009年10月26日)
基礎物理学研究所では、2008年にノーベル物理学賞を受賞したシカゴ大学名誉教授南部陽一郎博士を講師に迎えて、仁科記念講演会を開催しました。この講演会は、日本における近代物理学の父といわれ理論物理学の発展に大きく寄与した仁科芳雄博士を記念して、財団法人仁科記念財団の支援のもと毎年開催されているものです。今年は本研究所の主催により京都大学百周年時計台記念館において開催しました。
南部博士の一般向け講演はノーベル賞受賞後日本では初めてということもあって関心が高く、全国各地から学生、市民、研究者など約450名の参加がありました。参加者の中には、2002年のノーベル物理学賞受賞者の小柴昌俊氏のお姿も見られました。
「自然法則の対称性とその破れ」をテーマに講演された南部博士は、ノーベル賞受賞理由となった素粒子の質量の起源を説明する「自発的対称性の破れ」の理論について、写真やイラストを交えて解説されました。また、会場から高校生へのメッセージを求められると、「好奇心をもって知るとともに楽しんでほしい」と答えられました。
参加者は、学生時代のエピソードなども含め語られた南部博士の1時間余りの講演に熱心に聞き入っていました。
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