平成23年度VBL若手研究助成の募集について

平成23年度VBL若手研究助成の募集について

2011年6月21日

 京都大学VBLでは、1996年度より、独創的なアイデアを持つ学生・大学院生・ポスドクなど若手研究者を対象として、研究援助を行っています。本研究助成は、研究成果やアイデア等の事業化につながる研究テーマに取り組む若手研究者をサポートすることを主たる目的としています。京都大学VBLの先端研究プロジェクトである「先進電子材料開発」に関する研究分野のみならず、「ベンチャービジネスを興す上での経済や法律面からの調査研究」なども対象分野に加えていますので、理系に限らず文系を含む全学の学生・大学院生も奮ってご応募ください。

助成対象の研究者

次の(a)、(b)、(c)の3つの部門それぞれについて、「研究成果やアイデア等の事業化につながる研究テーマ」を助成対象として募集します。

(a) 学生部門 (本学の学部学生・大学院生)
(b) PD部門 (本学のポスドク研究者)
(c) 事業化部門 (研究成果の事業化を目指す本学の若手研究者)

助成金額 (予定)

採択のための審査を、(a)、(b)、(c)の各部門について行い、助成金額と助成件数を決定します。各部門の1件あたりの助成金額は、次のとおりです。

(a) 1件あたり50万円を上限とします。
(b) 1件あたり50万円を上限とします。
(c) 1件あたり100万円を上限とします。

※予算は、原則消耗品枠での利用とし、備品の購入や旅費・学会参加費などには使用できません。

助成対象となる研究分野

以下の研究分野において、2012年3月末までに成果を上げることが十分に見込まれる研究テーマをサポートします。

  1. 京都大学VBLの主要研究テーマ「先進電子材料開発」に関する研究分野
    例えば、
    • 新規・多様な電子材料に関するテーマ (有機・無機材料、各種半導体等)
    • 電子材料作製のための新しい試みに関するテーマ (薄膜作製技術、新プロセス技術)
    • 超精密原子・分子構造制御に関するテーマ (ナノ・量子構造等の作製・評価)
    • 先進電子デバイスに関するテーマ (分子電子素子、超高効率光電変換素子など)
    • 電気自動車をはじめ、地球環境・エネルギー問題を意識したテーマ
      など
    ※ただし、学術的探求のみならず、将来的に特許申請や事業化を視野に入れていることが求められます。
  2. 研究成果の事業化、ベンチャービジネスにつながる研究 (研究分野は問いません)
  3. ベンチャービジネスに関する調査研究や支援活動
    例えば、
    • ベンチャービジネスを興す上での社会風土や制度上の問題点と解決策
    • ベンチャービジネスがもたらす経済波及効果

研究期間・成果報告

2012年3月末までとします。研究終了後に、下記の報告を行っていただきます。

  1. 成果報告書 (A4用紙2枚、期限2012年3月末)
  2. 成果報告発表会: ショートプレゼンテーションとポスター発表 (2012年6~7月頃)
  3. 研究成果の事業化に関するレポート: 研究成果による特許取得や事業化について検討した内容 (A4用紙1枚以上、期限2012年3月末)

また、(b)PD部門と(c)事業化部門の採択者には、京都大学VBL関連のイベントで、研究シーズ等の発表をしていただくことがあります。

応募要領

A4用紙1~2枚程度に以下の点について記入してください。 (フォーマットは問いません)

  1. 応募部門(a)、(b)、(c)の区分
  2. 応募者氏名、所属、身分、指導教員氏名 ((a)学生部門応募者のみ) 、連絡先、電話番号、メールアドレス
  3. 研究題目
  4. 研究目的 (具体的に。何を実現しようとしているのかを明確に)
  5. 希望助成金額とその使用内訳
  6. 着想に至った経緯と準備状況
  7. 研究計画 (具体的に。特に助成金の使途との関連を明確に)
  8. 国内外における本研究の位置づけ (本研究の独創性・先進性を明確に)
  9. 特許取得・事業化の可能性 (詳細に記述してください)

【応募締切】

2011年7月11日(月曜日) 16時00分 必着

【提出先・提出方法】

E-mail: research-promotion*vbl.kyoto-u.ac.jp (*を@に変えてください)宛に申請書の電子データ (Wordファイルとそのpdfファイル)をメール添付で提出してください。
※ ファイル名は、「vbl-氏名.doc」「vbl-氏名.pdf」 としてください。 (例:vbl-中村敏浩.doc)

審査方法

1次審査は書類審査、2次審査は提案内容をプレゼンテーションしていただきます。

2次審査 (予定)
日程: 2011年7月26日(火曜日)午後の予定
場所: 京都大学VBL棟 セミナー室(2階)
審査方式: 1人6分程度の発表を行っていただき、その後3分程度の質疑応答を行います。

※ 1次・2次審査ともに発想の新しさや事業化の可能性などを重視します。
※ 結果が決まり次第、申請者に採否を連絡します。

採択の例

【理工系】

  • 酸化ガリウムを用いた殺菌ランプ監視用深紫外光検出システムの実用化
  • 高効率太陽光発電のための量子切断利用波長変換材料の創製
  • ペプチド骨格を基盤としたデュアルファンクション型金属蛍光センサーの開発
  • 大面積有機薄膜形成に適した蒸着源の開発
  • フィジカルに漢字を扱う環境をインスタレーションとして構築するソフトウェアの研究および開発
  • マイクロチップを用いた高速放射性フッ素標識反応技術の開発
  • 第二世代バイオマス資源からの有用化学物質生産に特化した酵母菌の育種
  • 産学連携による京都をコンセプトとした電気自動車調査と試作

【文系】

  • ベンチャーファイナンスシステム構築にむけた金融教育方法の研究
  • ソシオダイナミクス・ベンチャーにおけるイノベーションの構造分析
  • ユーザー視点と企業視点の分析の止揚による新たなサービスビジネスモデルの提案
  • サービス・イノベーションを目指した社会的知性の指標化
  • 高等教育における専門家の実践知を循環的に継承可能にするデジタル・コンテンツの作成

問い合わせ先

〒606-8501 京都市左京区吉田本町
京都大学ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー(担当:中村、磯崎)
E-mail: research-promotion*vbl.kyoto-u.ac.jp (*を@に変えてください)
URL: http://www.vbl.kyoto-u.ac.jp/?p=5525