総長から教職員へのメッセージ -第2期中期目標・中期計画の達成に向けて-

総長から教職員へのメッセージ -第2期中期目標・中期計画の達成に向けて-

2010年5月14日

教職員の皆様

 平成16年4月の国立大学法人化から6年が経過し、国立大学は第1期中期目標期間を終え、平成22年4月から第2期中期目標期間(平成22年度~平成27年度)に入りました。

 本学においても、学内各部局のご意見を伺いながら第2期中期目標・中期計画を策定し、中期目標については平成22年3月29日付けで文部科学大臣から提示があり、中期計画については平成22年3月31日付けで文部科学大臣の認可を受けたところです。

 第2期中期目標・中期計画は「教育」「研究」「社会連携」「医療」「業務運営」等の各事項に対して設定した53項目の目標と92項目の計画から成り立っています。中期目標は文部科学大臣から京都大学に対して提示されたものであり、中期計画はその目標を達成するために本学が自ら定めたものです。したがって、この中期目標・中期計画は必ず果たさなければならない社会と京都大学の間の「公的な約束」であり、広く社会に公表するとともに、中期計画を着実に実施することによって、本学の果たすべき使命とビジョンを実現していくことになります。

 現在、大学を取り巻く環境が目まぐるしく変化する中で、本学もこういった変化への対応や、10年後を見据えた大学の改革など、さまざまな課題に取り組んでいます。このような時にこそ、構成員が一丸となって、大学の本領や意義をよく考え、社会において本学が果たすべき役割を着実に果たしていかなければなりません。そのためには、教職員の皆様一人ひとりが中期計画の内容を理解し、計画を実施していただくことが不可欠です。

 我が国および人類の将来にとって「大学」こそ知の源泉であり、衍沃な大地のごとく、人材と研究成果を生み出すための、もっとも必要とされる存在でもあります。京都大学が社会の期待に応え、我が国そして世界において魅力ある大学として今後さらに発展していくために、本学の伝統である対話を重ね、教職員の皆様とともに、明るい未来に向けて前進していきたいと考えております。皆様のご理解と必要な行動をお願い申し上げます。

京都大学総長
松本 紘