分科会で発言する尾池総長
尾池和夫総長は、平成20年6月29日~7月1日の日程で札幌市において開催された「G8大学サミット ― グローバル・サステイナビリティと大学の役割」に、西村周三理事・副学長、横山俊夫副学長・国際交流推進機構長とともに出席しました。
この会議は、北海道洞爺湖で開催される主要国首脳会議を前に、地球的規模の課題に対して学術界からの国際貢献を目指して、小宮山宏東京大学総長を議長、佐伯浩北海道大学総長及び安西祐一郎慶應義塾長を副議長とする運営会議により開催されたもので、G8諸国からケンブリッジ、パリIV、ミュンヘン、イェール等の14大学、G8以外の国からオーストラリア国立、北京、清華、ソウル国立等の9大学、日本から14大学、合計37大学が参加しました。
会議は、全体セッションの後、「グローバル・サステイナビリティを支える新しい科学的知識と国際研究ネットワーク」をテーマとする分科会A、「グローバル・サステイナビリティのための知の革新と教育」をテーマとする分科会Bに分かれ、尾池総長は分科会Bにおいて「地殻変動をめぐる新知見の世界的共有の必要性」について発言しました。
会議の全体を通じて、科学的知見が国際的な政策決定により強く反映されるべき事、人類社会の持続可能性をめぐる議論には、世界の文化が多様であることに応じて様々な考えがあるが、大学が各国民に出来るかぎり統合的な知見を伝える必要が高まっていること、そのような大学の社会貢献を増進するための有効なネットワーク構築が急がれること等をめぐって議論が交わされました。会議最終日には、洞爺湖サミットへの提言として、「札幌サステイナビリティ宣言」が採択され、参加大学長が署名しました。この「G8大学サミット」の暫定事務局は東京大学に置かれ、次の会合は、来年の主要国首脳会議の開催国・イタリアのトリノ工科大学を中心とするイタリア大学学長協会(CRUI)がホストをつとめることになりました。
![]() G8大学サミット会場の様子 | ![]() G8大学サミットに出席する尾池総長 |
- 朝日新聞(7月21日 27面)、科学新聞(7月11日 4面)に掲載されました。