最古の動物化石?エディアカラ化石生物群復元模型完成・総博で展示
キンベレラの生態復元模型
京都大学では、2001年よりモスクワのロシア科学アカデミー古生物学研究所と共同で、エディアカラ化石生物群についての研究を行っています。エディアカラ化石生物群は今から約5億6千万年前のもので、世界各地の地層から発見され、最古の動物化石とされていますが、その形態や生態は謎に包まれたままです。
2008年2月中旬~5月中旬までの3ヶ月、モスクワの古生物学研究所よりアンドレイ・イヴァンソフ先生を総合博物館客員教授として迎え、株式会社 西尾製作所による立体模型制作協力、鳥羽水族館による原始的軟体動物カセミミズ等の生態観察協力を得、化石生物群のいくつかについて検討を加え、立体的な模型を完成させました。
とりわけキンベレラは、モスクワの古生物学研究所によるロシア白海沿岸での発掘で得られた800個体以上の保存の良い標本と、原始的な軟体動物の観察との比較で生まれた、これまででもっとも優れた復元です。
これらの復元模型は今回初めて復元を試みたものをはじめ、エディアカラ化石生物群の実態を考察する上で重要なたたき台になると期待されています。
写真(上)完成した模型と、復元チーム(左から西尾製作所社長・西尾惣一氏、理学研究科D2・マット・イングリス君、ロシア科学アカデミー古生物学研究所・アンドレイ・イヴァンソフ博士)