「京都大学サイエンスフェスティバル2016 -科学の頭脳戦-」を実施しました。(2017年3月18日)

公開日

本学は、大阪府・滋賀県・兵庫県・京都府・京都市・和歌山県・三重県・東京都・石川県・徳島県・徳島市・福井県教育委員会および奈良県との間で締結している高大接続・高大連携に関する協定に基づき、「京都大学サイエンスフェスティバル2016 -科学の頭脳戦-」を百周年記念ホールで開催しました。

本企画は、各教育委員会が推薦した代表校による科学の研究発表大会であり、それぞれの高等学校で深めてきた課題探究活動の成果を広く発表することによって、視野を広げる一助とすることを目的としています。発表する生徒以外にも約250名が聴講しました。

研究発表は、発表要旨のまとめ方、課題設定の独創性、研究の発展性、全体の完成度、発表姿勢や声量の5つのポイントで評価し、優秀な発表を行った高等学校には、総長賞および副学長賞を贈呈しました。

当日は、山極壽一 総長による開会挨拶と基調講演を皮切りに、各校における日頃の真摯な取組みの成果について、工夫ある発表が繰り広げられました。各校の発表後には、本学理学研究科と農学研究科の各教員が講評を行い、質問や激励などの指導助言がありました。さらに、会場の参加者との質疑応答では、多くの質問や意見が飛び交いました。生徒の皆さんは、それぞれの講評や質問などにも熱心に対応し、緊張の中にも課題探究活動のさらなる進展を強く決意する姿が伺えました。

表彰式では、山極総長と北野正雄 理事・副学長による全体講評を行った後、総長賞および副学長賞として、賞状と記念のトロフィー・楯を贈呈しました。いずれの高等学校も、非常にレベルの高い探究活動を行っており、プレゼンテーションの工夫や発表に対する姿勢も素晴らしく、参加した本学教員からも感心する声が多く寄せられました。高等学校から大学への円滑な学びの移行を促進させるとともに、生徒の皆さんには、他の都府県市の高校生の前で発表したこの機会を糧として、さらなる探究活動に励んでいくことが望まれます。

山極総長による全体講評

総長賞を受賞した和歌山県立田辺高等学校の研究発表

副学長賞を受賞した奈良女子大学附属中等教育学校の研究発表

副学長賞を受賞した福井県立藤島高等学校の研究発表

受賞校および参加校

総長賞

和歌山県立田辺高等学校 「和歌山県鳥の巣半島で野生化しているアフリカツメガエル」

副学長賞

奈良女子大学附属中等教育学校 「植物の葉序の規則性」
福井県立藤島高等学校 「シアノバクテリアの研究 -シアノバクテリアが地球を救う!?-」

各校の研究発表テーマ一覧

大阪府立豊中高等学校 「ドミノの並べ方と倒れる速さの研究」
滋賀県立膳所高等学校 「ライデンフロスト現象発生下における2水滴の衝突」
兵庫県立豊岡高等学校 「兵庫県香美町御崎地区に自生する「平家かぶら」の形態的特徴の調査および分子系統解析」
京都府立桃山高等学校 「糖アルコールの相転移研究 -グリセリンの不凍性の謎にせまる-」
京都市立堀川高等学校 「木星の衛星エウロパに生命は存在しうるか」
三重県立津高等学校 「月の明るさ -満月は半月の何倍-」
東京都立多摩科学技術高等学校 「田んぼからのエネルギーの贈り物 -添加物を用いたもみがら熱分解の効率化-」
石川県立金沢泉丘高等学校 「野菜の鮮度測定方法の開発及び鮮度保持方法の研究」
徳島県立城南高等学校 「防波堤の形状による津波の高さの減少効果についての研究」