「高次生体イメージング先端テクノハブ」成果報告会 挨拶 (2007年3月6日)

尾池 和夫

尾池 和夫 総長京都大学総長の尾池でございます。「高次生体イメージング先端テクノハブ」成果報告会の開催にあたって、京都大学を代表してご挨拶申し上げます。

皆様よくご存知のように、京都大学は、文部科学省の平成18年度科学技術振興調整費「先端融合領域イノベーション創出拠点の形成」プログラムの支援を受けて、キヤノン株式会社とともに、新しい産学連携のプロジェクト「高次生体イメージング先端テクノハブ」を発足させました。昨年10月に、文部科学省ならびに科学技術振興機構、各研究科長、キヤノンの皆様にお集まりいただき、盛大にキックオフミーチィングを開催しましたことは、まだ記憶に新しいところであります。それから早くも半年が経過し、本日、関係各位、キヤノンならびに京都大学の多数の研究者に再びお集まりいただいて、平成18年度の活動成果報告会を開催する運びとなりました。この間の皆様のご支援、ご協力に、プロジェクト総括責任者として篤く感謝いたします。

小松 利行 キャノン株式会社先端技術研究本部取締役本部長この研究プロジェクトは、京都大学と協働企業の両者が対等の立場で手を取り合い、新たに先端融合イノベーションを目指した医工連携の研究を展開するという画期的な試みであります。人にやさしく、生体組織の形態や機能を可視化する新原理の開発研究と画像診断技術への応用を目指すこのプロジェクトは、「健康社会」を実現する研究として、京都大学の社会貢献を具体的に世に示す重要な取り組みとなっています。その研究の成果はもとより大切ですが、社会に誇れる卓越した成果を生み出すために、大学の部局を越えての研究ならびに教育を活性化するための仕組みを整備すること、さらに大学と企業が真に協働パートナーとなって融合研究をバリアフリーに推進できるように、産学協働研究の枠組みを構築することも本プロジェクトの重要な課題であります。このような意味においても試金石となる本プロジェクトが、所期の目標を達成し、順調に発展するよう、本学としても大いに期待しているところであります。

 

西本 清一 工学研究科長今日ここに発表されます活動成果は、今後10年を想定した壮大なプロジェクトの第一歩であります。まだ半年の経過ではありますが、関係各位のご努力によりプロジェクトの基盤が着実に整備されつつあります。何事も大望を成し遂げるためには、その初期において将来を見据えた卓越した構想と、適切な人材の登用、ならびに研究者間の活発な交流を可能にする組織作りにより、事業の礎を築くことが肝要です。その豊かな土壌のもとに、輝くような独創的研究が芽吹いていることを実感させる報告会であって欲しいと願っています。

「高次生体イメージング先端テクノハブ」の初年度成果報告会の開会にあたり、改めて本プロジェクトの意義の大きさを思い、さらなる発展への期待をこめて、私の挨拶とさせていただきます。

たくさんの方々のご参加、ありがとうございました。