監事ノート(1)(2010年9月15日)

監事ノート(1)(2010年9月15日)

 本年4月に国立大学法人京都大学の監事を拝命し、非常勤の監事に就任しました。京都大学の組織や業務の膨大さ、複雑さに圧倒されていますが、先任の監事に大学の組織、業務に精通しておられる平井紀夫先生がおられ、平井先生の驥尾に付して監査業務に従事している昨今です。

 大学は、その使命である教育、研究、社会貢献の三つの側面で社会の評価を受けるわけですが、それらの業務を大学一丸となって推進することが必要であり、そのためには法人本部と各部局とが連携する体制、ガバナンスの確立が不可欠であると考えます。

 また、不祥事や法令違反行為は大学の評価を毀損させるものであり、そのような事態を生じさせないための体制、万一発生したときの対応体制の整備も重要です。コンプライアンスやリスクマネージメントを包含したガバナンスの視点で監査業務に臨む所存です。

 4月以降、定期監査や臨時監査に従事する他、8月には,遠隔地の農学研究科附属牧場、フィールド科学教育研究センター舞鶴水産実験所、防災研究所附属火山活動研究センター桜島観測所、理学研究科附属地球熱学研究施設火山研究センター(阿蘇)の4部局を訪問しました。いずれの部局においても丁寧な説明を受け、施設等を見学させていただきました。

 今年の8月は、過去に例を見ないほどの猛暑で大変な思いをしましたが、京都の地を離れた場所において、厳しい環境の中で社会的意義のある研究を行うとともに、教育にも力を注ぎ、また地域社会に十分な貢献をされていることを痛感し、その存在感の大きさを理解することができました。このような貴重な経験をさせていただいたことに感謝申し上げます。

 まだまだ未熟ではありますが、今後とも引き続きご指導、ご協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。