物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)が、2012年12月3日~5日に米国フロリダ州で開催される世界幹細胞サミットの共催機関となることを、サミット主催の米非営利機関ジェネティクス・ポリシー・インスティテュート(GPI)が米国時間10日に発表しました。ノーベル医学生理学賞の選考委員会が置かれていることでも知られるカロリンスカ研究所(スウェーデン)を含む他5機関との共催で、日本の機関としては初めてです。
中辻憲夫 拠点長は、前回に続き特別招待講演者としてプレナリー(全体会議)に登壇するほか、計7名いる大会幹事の一人として開会挨拶をする予定です。
大会プログラムには、日本の幹細胞研究と実用化における産官学連携の例を紹介するセッションも含まれます。再生医科学研究所のほか、中辻拠点長を代表とする新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の研究プロジェクト「ヒト幹細胞実用化に向けた評価基盤技術開発(2010~2015年度)」参加機関のうち、慶應義塾大学、医薬基盤研究所、株式会社リプロセル、タカラバイオ株式会社、ジェネテイン株式会社、住友ベークライト株式会社の研究者や取締役などが講演します(登壇順)。
会場の展示ホールでは、上記企業の同NEDOプロジェクト関連製品や技術を紹介するブースと、iCeMSを紹介するブースが併設されます。
中辻憲夫iCeMS拠点長のコメント
私たちiCeMSは、産官学連携の発展や、科学者と社会のつながりを強化することを強く意識し、またそのための取り組みも続けてきました。そういった目標の達成に資するという点においては、世界幹細胞サミットは極めて重要で戦略的な意義を持つ集まりであると考えています。
バーナード・シーゲル GPI代表のコメント
京都大学のiCeMSをサミットのパートナーとして、また細胞科学と物質科学を統合した学際領域を開拓するiCeMSの中辻拠点長を大会幹事として迎えることができ、非常に光栄に思っています。サミットは、世界の幹細胞コミュニティをつなぐことを旨としているので、日本の先鋭的な研究拠点に大会運営の中心メンバーとして加わってもらえることを、誇りに感じています。幹細胞研究と実用化を前進させるというサミットのミッションは達成されつつあり、私たちは産官学をまたいだ連携と意見交換を今後も積極的に推進していくつもりです。
第8回 世界幹細胞サミット開催概要
日時 2012年12月3日~5日
場所 米国フロリダ州ウェスト・パーム・ビーチ パーム・ビーチ国際会議場
(Palm Beach County Convention Center, 650 Okeechobee Blvd, West Palm Beach, Florida 33401, USA)
※詳細や参加登録については、大会ウェブサイトをご覧ください。
主催 ジェネティクス・ポリシー・インスティテュート(GPI)
共催
- マイアミ大学ミラー医学部学際的幹細胞研究所
- 糖尿病研究所(フロリダ州)
- 米国シティオブホープ医学研究所
- カロリンスカ研究所(スウェーデン)
- 国際先端再生医療センター
- 京都大学 物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)
世界幹細胞サミット(World Stem Cell Summit)について
同サミットは2005年、難病治療に向けた幹細胞研究とその医学応用を推進するため、GPIの提唱により「Stem Cell Policy and Advocacy Summit」として始まりました。以降、年次集会として定着し、2008年に現在の「World Stem Cell Summit」に改名されました。研究機関、患者団体、産業界、政府機関、財界など幅広い層が参加し、前回2011年は過去最高となる約1,400人が来場しました。今年は25か国、60ブース展示機関、200協賛機関・メディアの参加が見込まれています。
関連リンク
- 前回の様子「中辻憲夫 iCeMS拠点長が、世界幹細胞サミット全体会議で講演しました。(2011年10月5日)」
/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111005_3.htm
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