第3回国際ナノ・マイクロアプリケーションコンテスト(iCAN'12)で京都大学チームが第2位を受賞しました。(2012年7月6日・7日)

第3回国際ナノ・マイクロアプリケーションコンテスト(iCAN'12)で京都大学チームが第2位を受賞しました。(2012年7月6日・7日)

 北京で開催された「第3回国際ナノ・マイクロアプリケーションコンテスト(iCAN'12)」において、工学研究科田畑研究室修士課程1回生の5名(中野篤・鈴木淳也・田村尚之・松井大門・高木大介)で結成したチーム「TBT」が第2位を獲得しました。

 このコンテストは、MEMS(微小電気機械システム)を用いたアプリケーションの提案と、その試作結果を競うものです。7ヶ国5,000人を越える学生の中から予選を勝ち抜いた19チームが今回の世界大会に進出しました。田畑研究室は、第1回、第2回の世界大会に出場して第1位と第3位を獲得した実績を有しており、同チームは、5月に仙台で行われた日本国内予選では第2位で勝ち抜いていました。

 同チームの今年の応募作品は「多機能運動補助装置MEAS (Multi Exercise Assist System)」です。「MEAS」は、リハビリ・スポーツ等の指導者の動作を訓練者に正確に伝えるための補助器具です。指導者と訓練者のそれぞれが腕・足・腰に取り付ける測定部分に超小型の加速度センサが備わっており、各人の動作を測定・比較します。訓練者の動作が指導者と異なる場合、音声で修正方法を適切に指示することで、訓練者の自律的なフィードバック学習を促し、訓練者が指導者の動作を模倣する作業を補助します。リハビリや介護の現場では感覚的にしか伝えることしかできなかった動作を、「MEAS」を用いることによって、より正確に伝えることができます。またスポーツの分野では、インストラクターやコーチの手本を目で見るより正確に伝えることができるので、上達スピードの向上が期待できます。

 世界大会では、審査員によるプレゼンテーションの評価と、二日間のブース展示での一般投票によって勝敗が決まりました。プレゼンテーションでは、寸劇を交えて操作方法を実演したことや、発表スライドを視覚的にわかりやすく工夫したことが功を奏し、高い評価を得ました。またブース展示では中国人の来場者の方々に簡単な中国語で呼びかけ、実際に「MEAS」を使用してもらうことで、多くの票を獲得しました。

 チームメンバーの電子工作やプログラミングの経験が少なく、コンテストまでの準備期間も4ヶ月と限られていましたが、メンバー全員が目標までのスケジューリングを意識し、明確な役割分担に基づいて世界大会を目指して努力したことで、このたびの第2位を獲得することができました。


開発したアプリケーション「多機能運動補助装置 MEAS」

チームTBT

二人の動作を測定・比較する

一般展示の様子

プレゼンテーションの様子

表彰式の様子

全体の集合写真