「バイオテクノロジー・ジャーナル」ハイデルベルグ大学・iCeMS合同シンポジウム特集号が出版されました。(2012年6月27日)

「バイオテクノロジー・ジャーナル」ハイデルベルグ大学・iCeMS合同シンポジウム特集号が出版されました。(2012年6月27日)

 ドイツに編集部を置く国際科学誌「バイオテクノロジー・ジャーナル」(ワイリー社)で、物質—細胞統合システム拠点(iCeMS)とハイデルベルグ大学SFB873(幹細胞の維持・分化に関する共同研究センター)の合同シンポジウム「Crossing Boundaries: Stem Cells, Materials, and Mesoscopic Sciences(幹細胞、物質、メゾ科学の学際領域へ)」を特集した号「Stem Cells and Materials(幹細胞とマテリアル)」(Biotechnol J 7, 693-823; 2012)が出版されました。

 同シンポジウムは2011年7月にハイデルベルグで開催したもので、細胞生物学や物質科学などの分野で著名な研究者33名による成果発表が行われました。うち、沖田圭介 iPS細胞研究所(CiRA)講師を含む本学6名およびハイデルベルグ大学5名の発表内容に基づいた総説論文が、この特集号に掲載されました。

 特集号を出版するにあたって、中辻憲夫 iCeMS拠点長とアンソニー・ホウ SFB873代表は客員編集長として論説を共著し、また掲載する研究テーマの選定などに携りました。中辻拠点長は「とりわけ大きな成功を収めたこの合同シンポジウムが、参加者の記憶だけでなく、国際科学誌の特集号という形で記録に残り、とても嬉しく思っています。また、掲載された11の査読付きレビュー論文は、シニアな研究者だけでなく、新進気鋭の研究者からも多く集まったことに、意義を感じています。学際性と国際性に加えて、次の世代が活躍する場を作ることは、今日の学術交流において最重要であり、今後も「若手が育つ国際連携」を念頭に、ハイデルベルグ大学と本学、ひいては日独の交流に、科学・技術の側面から少しでも貢献していきたい」と述べています。

 東寺、ハイデルベルグ城、ジョン・ホイザー iCeMS教授による細胞膜の3D画像をモチーフにした表紙イラストは、iCeMS国際広報セクションの今羽右左デイヴィッド甫氏が制作しました。また、本学とハイデルベルグ大学の交流についての特集記事「Heidelberg-Kyoto partnership bridges life and materials sciences, strengthens bilateral ties」を、同セクションの飯島由多加氏らが執筆しました。1990年に締結した大学間学術交流協定や、2010年に発足した日独6大学長会議とその動きなどを紹介しています。

 


本特集号の表紙(右側)

関連リンク

論文タイトルを含むその他の写真や詳細については、以下のiCeMSウェブページをご覧ください。
http://www.icems.kyoto-u.ac.jp/j/pr/2012/06/27-tp.html