中辻憲夫 iCeMS拠点長が、英科学誌「バイオマテリアルズ・サイエンス」編集長会議に参加しました。(2012年3月16日)

中辻憲夫 iCeMS拠点長が、英科学誌「バイオマテリアルズ・サイエンス」編集長会議に参加しました。(2012年3月16日)

 中辻憲夫 物質-細胞統合システム拠点(iCeMS)拠点長とフィリップ・メッサースミス 米ノースウェスタン大学教授は、イリノイ州エヴァンストンの同大学で、英科学誌「Biomaterials Science」の第1回編集長会議を開きました。同誌は、英国王立化学会(RSC)がiCeMSと今年1月に合同で発表したもので、論文の掲載は8月から電子版で開始する予定です。RSCからはリズ・デイヴィーズ 同誌編集局長が参加し、議長を務めました。

 会議では、同誌の方向性や対象分野、編集委員候補などについて議論されました。編集委員会は現在、共同編集長の中辻拠点長とメッサースミス教授に加え、副編集長のJJチェン 米イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校准教授、マティアス・ルトルフ スイス連邦工科大学ローザンヌ校教授、杉山弘 iCeMS主任研究者の5名で構成され、さらに5名ほどが加わる予定です。

 同誌を発刊する意義について、デイヴィーズ編集局長は「Biomaterials Scienceがカバーするのは、近年特に注目されている領域。既存ジャーナルとは少し異なる特色を持たせることで、この分野の論文投稿先として新たな選択肢になると思う。その意味でも、このジャーナルはバイオマテリアル研究の基礎的な部分や、物質・材料のメゾ科学に重点を置くことになる」としています。

 メッサースミス教授もこれに同意した上で、「バイオマテリアル分野の既存ジャーナルにカバーされていない領域が、著しい成長を見せている。そうした領域の科学者にとっては、研究内容と方向性が一致する数少ないジャーナルとして貴重な存在となるのでは」としています。

 同日、会議とは別に、中辻拠点長による特別講演「物質と細胞の融合研究:多能性幹細胞科学・技術への展開」が、ノースウェスタン大学バイオメディカル工学部(BME)セミナーとして開催されました。学部の内外から参加があり、ホラシオ・エスピノーザ 同機械工学部理論・応用力学プログラムディレクター等の研究者や学生で満席となりました。

 同誌の第1回編集委員会は、2012年6月に中国・成都で開催する予定です。2013年3月には、RSCの出版する全科学誌の編集委員が集まるベルギー・ブリュッセルでの会合と、同誌の発刊記念を兼ねたiCeMS国際シンポジウムを計画しています。


左から、メッサースミス教授、デイヴィーズ編集局長、中辻拠点長

Biomaterials Scienceの編集方針などについて議論するメッサースミス教授、デイヴィーズ編集局長、中辻拠点長

ノースウェスタン大学BMEセミナーで講演する中辻拠点長

メッサースミス教授が所属するノースウェスタン大学Chemistry of Life Processes Institute (CLP) の中庭

関連リンク

その他の写真や詳細については、以下のiCeMSウェブページをご覧ください。

http://www.icems.kyoto-u.ac.jp/j/pr/2012/03/19-tp.html