生存圏研究所は、宮崎県木材利用技術センターと連携・協力に関する協定を締結しました。生存圏研究所の津田敏隆 所長、小松幸平 教授が宮崎県都城市にある宮崎県木材利用技術センターを訪れ、津田所長と同センターの飯村豊 所長が、小松教授、同センターの増永保彦 企画管理課長の立ち会いのもと、連携・協力に関する協定書に署名し協定を締結しました。
調印式の後、両者は今後の連携・協力について話合い、さらに飯村所長等の案内で宮崎県木材利用技術センター内の主要施設を見学しました。
宮崎県木材利用技術センターは、宮崎県内に生育するスギ人工林材の有効利用研究を進め、地域木材関連産業の技術の向上、木材需要拡大につながる新技術・新製品開発に努め、木材関連産業の活性化、それによる山村と林業の再生に寄与することを目的に2001年に設立されました。木材利用系研究機関の中では屈指の設備を備え、化学的分野の研究から木質構造の開発に至るまで、幅広い研究を展開しています。
一方、生存圏研究所は、人類の生存基盤となる領域を宇宙圏、大気圏から、森林圏、さらには生活圏が結合した「生存圏」として捉え、人が自然界と相互作用しつつ、持続発展可能な社会を構築していくための基礎となる科学技術の振興を図っています。
今回の協定は、特に森林圏から生活圏の分野に関連する課題、たとえば、火山あるいは県外から運ばれて来る様々な成分が森林圏の空気質や農林産物の成長に及ぼす影響の研究、あるいは木造建築分野における連携と研究協力を進めることなどを目的として締結されたものです。今後は共同研究やシンポジウムの実施、研究者の交流、研究施設・設備の相互利用等を通じて、学術研究の推進を図っていくこととしています。
協定書を交わす津田所長(左)と飯村所長(右)