防災研究所は、平成22年度京都大学防災研究所研究発表講演会を、宇治キャンパスの宇治おうばくプラザをメイン会場として開催しました。
23日は、岡田憲夫 防災研究所長の挨拶に続き、ハイライト研究として中島正愛 教授による「インターネットを介した並列実験の実現とネットワーク型耐震構造実験の試行」、飯尾能久 教授による「次世代型地震観測システムの開発と運用-満点を目指して-」と題しての講演を行いました。次に、最近起こった4件の災害調査報告があり、千木良雅弘 教授による「2009年台風モラコットによる台湾の深層崩壊災害」、飛田哲男 助教による「2010年チリ・マウレ地震被害調査報告」、平石哲也 教授による「ミャンマーにおける高潮災害について」、安田成夫 教授による「アイスランド火山噴火と航空関連の大混乱」と題して災害の実情が報告されました。ゲスト講演では、こころの未来研究センター BECKER, Carl Bradley教授が「環境問題の未来を考える」と題して講演し、日本の伝統文化から地球環境問題の未来を考えるという興味深い内容に、参加者は熱心に聴講していました。
22日、23日の両日に行った研究発表の一般講演では、総合防災、地震・火山、地盤、大気・水、グローバルCOEのテーマ別に5会場に分かれ、最新の研究内容が紹介されました。ポスターセッションでは、40件の発表があり、活発な意見交換が行われました。2日合わせて、一般市民、自治体職員、民間企業、学内研究者等延べ300名を超える参加者がありました。
また、昨年度に引き続き、若手研究者の積極的な参加と発表を促し、若手研究者の研究を奨励するとともに研究発表講演会のいっそうの活性化を図ることを目的として「防災研究所研究発表講演会奨励賞」の表彰を行い、発表内容が優れていた8名の研究者・大学院生に岡田所長が表彰状と副賞を授与しました。
![]() 挨拶をする岡田所長 | ![]() ゲスト講演で講演するBECKER教授 |
![]() 一般講演の様子 | ![]() ポスターセッションの発表 |
![]() 奨励賞の授賞式 |