シンポジウム「内部統制報告・監査の現状と課題」を開催しました。(2009年11月28日)

シンポジウム「内部統制報告・監査の現状と課題」を開催しました。(2009年11月28日)


西村理事・副学長による挨拶

 経営管理大学院は、大阪国際会議場において、「会計専門職の学び直しを支援する短期集中教育プログラム」(文部科学省委託事業)の一環として、シンポジウム「内部統制報告・監査の現状と課題」を開催しました。

 今回のシンポジウムは、昨年度から上場企業に義務付けられた内部統制報告およびその監査における諸問題について議論することを目的としています。

 成生達彦 経営管理大学院長の挨拶にはじまり、野村昭文 金融庁総務企画局企業開示課 企業会計調整官より、「監督官庁からみた現状と課題」をテーマに基調講演が行われました。基調講演では、初年度の内部統制報告の提出状況や、報告書におけるIFRS(国際財務報告基準)への対応、また円滑な実施に向けた今後の取り組みについて発表が行われました。

 続いて、増田宏一 日本公認会計士協会会長より「会計士の立場から見た現状と課題」、谷口進一 新日本製鐵株式会社代表取締役副社長より「企業の立場から見た現状と課題」、また、曳野孝 経営管理大学院准教授から、米国版SOX法を例に挙げて「企業統治の立場からみた現状と課題」について、それぞれ課題提起が行われました。

 その後、野村氏もパネリストに加わり、コーディネーター澤邊紀生 経営管理大学院教授の進行によりパネルディスカッションが行いました。パネルディスカッションでは、内部統制報告・監査の定着度合い、内部統制にかかるコストとベネフィット、提出企業の温度差の問題、また初年度の知見を活かした今後の課題等について、活発な議論が行われました。

 このシンポジウムには公認会計士、企業のマネジメント関係者、コンサルタント、学生や教員等計106名が参加し、募集予定人数を上回る申し込みがあり、会場は満席となりました。熱心にメモを取りながら耳を傾ける姿が多く見られ、パネルディスカッションに続いて会場との質疑応答も行いました。
  最後には、西村周三 理事・副学長より挨拶があり、盛況のうちに閉会となりました。


パネルディスカッションの様子

会場からの質問の様子