南部食堂において、KCJS聴講生である京都大学生主催の懇親会が行われました。KCJSとは、全米14大学が運営する「京都アメリカ大学コンソーシアムKyoto Consortium for Japanese Studies」のことで、毎年40~50人の米国の大学生が参加し、京都で日本について学んでいます。京都大学国際交流センターでは毎年秋学期と春学期それぞれに聴講生を募集し、各学期12名程度の京都大学生がKCJS講義に聴講生として参加しています。
懇親会の参加者はKCJS学生、京都大学と同志社大学の聴講生、そしてLanguage Exchange PartnerとしてKCJS学生と交流している京都大学生で、主催学生の乾杯の音頭からはじまり、立食式の食事を楽しんだ後、大蔵流狂言師 木村正雄先生のご指導、ご協力の下、KCJS聴講生である京都大学狂言会の由谷晋一さんらによる狂言が披露されました。狂言に先立ち、これから演じられる内容について英語での解説がありました。続いて、主人の命により、酒屋から話術をつくして酒樽を持ち去ろうとする太郎冠者と酒屋の亭主の攻防をおもしろおかしく描いた狂言「千鳥」が演じられました。その後、狂言の演技、典型的な「型」、能と狂言の違い等についての説明、そして質疑応答が英語で行われました。質疑応答では、KCJS学生から「袴の長さに意味はあるのか」「どれだけ練習すれば、自信を持って演じられるようになるのか」といった質問があり、「袴の長さは登場人物の位によって違う。だから使用人である太郎冠者のものは短く、主人や酒屋の亭主の袴は長い」、「かなり長いこと練習しなければならないが、実のところ、ゴールはない。師匠は80歳を越えているけれども、まだまだ舞台に満足しないとおっしゃっている」という答えに参加者は深くうなずいていました。
その後、出演者をまじえて立食式の懇談が続けられ、KCJS学生、日本人学生とも楽しい交流の時間を過ごしました。
![]() 立食会での歓談 | ![]() 狂言「千鳥」:はじまり |
![]() 狂言「千鳥」:酒樽を運ぶ酒屋の亭主 | ![]() 狂言「千鳥」:酒樽をめぐる攻防 |
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