2009年のG8大学サミットが、イタリアの古都トリノで開催されました。このG8大学サミットは、2008年に北海道・札幌市でG8の主要大学に、非G8の主要国大学並びに国連大学をはじめとする各大学連盟が参加して開催されたことに端を発しています。
現在、人類が直面している危機的問題を世界各国の大学が一堂に会して討議し、地球規模のサステナビリティのための提言を大学のトップが行うことによって、世界に向けて大学が積極的に貢献することを目的としています。
今回第2回となるG8大学サミットは、経済学、倫理学、エネルギー政策、環境学の各セッションに分かれ、各大学トップが発表、討議し、意見を集約していきました。
本学からは、松本紘総長が、エネルギー政策のパネリストとして発表を行い、現在、人類が直面している危機的状況を解決するためには、サステナビリティからサバイバビリティへの劇的な意識の転換が必要であり、この転換には、技術革新、宇宙利用によるエネルギーの確保等の大幅な革新が重要との見解を述べました。また、他大学のパネリストからは、先進国の発展途上国への技術移転により、持続可能性社会の構築が可能との意見も述べられました。
これらの意見を踏まえ、調和型社会の構築に向けて、大学がますます重要な役割を果たすことになるということが各参加者の共通の認識となりました。
最終日の5月19日には、各大学長等が、2009G8大学サミット・トリノ宣言に調印しました。
ここでは、人類の危機的状況に対処するには、4つのE、すなわち、Economics, Ethics, Energy policy, Ecologyが重要な要素であるとの認識に立ち、地球規模の知識の共有の重要性が認識されました。また、将来を担うであろう学生たちによる政策提言の推進なども盛り込まれました。
![]() G8大学サミット会場となったバレンチノ城 | ![]() G8大学サミット会場受付の様子 |
![]() バレンチノ城内Salone d' Onore「名誉の間」でのオープニングセッションの様子 | ![]() バレンチノ城内Stanza della Caccia「探究(狩)の間」でのエネルギー政策のパラレルセッションで発表する松本紘総長(奥左から一番目)、パソコンを操作する小寺秀俊総長室長(奥右から一番目) |
![]() G8大学サミット終了後の参加各大学長等とイタリア側サポートスタッフとの記念撮影 |