
第1回京都大学地球環境フォーラムの開催状況
平成20年4月19日 (土曜日) に 「第1回京都大学地球環境フォーラム」 が時計台記念館で開催されました。本フォーラムは,大学院地球環境学堂,京都サステイナビリティ・イニシアティブが主催し,京都大学の各研究科,研究所で実施されている地球環境科学に関する研究成果を広く学内外に公開し,今後の社会の有り様を市民の皆様と共に考えることを目的としたものです。
第1回は 「低炭素社会を目指して」 をテーマとして,4件の講演,ならびに総合討論が行われました。嘉門雅史 地球環境学堂長,松本紘 理事・副学長から本フォーラムの開催の経緯,主旨が説明され,次いで松下和夫 地球環境学堂教授が 「バリ会議から洞爺湖サミットを展望する」 と題して地球温暖化・気候変動への国際対応についての最新の状況,松岡譲 工学研究科教授が 「低炭素社会の実現に向けて」 と題して低炭素社会の実現に向けた統合評価モデルと具体方策のデザインをそれぞれ示しました。休憩をはさんで,石原慶一 エネルギー科学研究科教授が 「エコリサイクルのすすめ」 と題してリサイクルの必要性と効用に関する科学的分析結果,矢野浩之 生存研究所教授が 「未来を創るバイオ材料」 と題してバイオナノファイバーの低環境負荷材料としての利用可能性を紹介しました。その後,講演者が再度登壇して総合討論が行われ,市民や学生から,低炭素社会実現の可能性や我が国の取るべき対応,国際的な立場に関して活発な発言がありました。最後に井合進 京都サステイナビリティ・イニシアティブ統括ディレクターの総括をもって盛会の内に終了しました。
当日は約380名の参加があり,参加者アンケートにも京都大学への期待,フォーラムに対する感想,批評など数多くのご意見が寄せられ関心の高さが伺えました。地球環境学堂/京都サステイナビリティ・イニシアティブでは、これらの意見を反映しつつ,第2回 (平成20年9月13日開催予定) ,第3回 (平成21年1月10日開催予定) と継続して京都大学での環境科学技術に関する研究・教育成果を積極的に発信していく予定です。