意見交換会で回答する山中iPS細胞研究センター長
物質―細胞統合システム拠点iPS細胞研究センター(センター長:山中伸弥)は、京都大学芝蘭会館稲盛ホールにおいて、iPS研究成果の社会還元として、産業応用に向けて産業界と相互協力を進めるため、関西経済連合会との共催による「第1回iPS細胞研究産業応用懇話会」を開催しました。
当日は、あいにくの雨天にもかかわらず219名(うち産業界から153名/83社)の参加を得て盛会裡に行われました。
懇話会開催の挨拶をする松本理事・副学長 |
懇話会ではまず、松本紘 京都大学理事・副学長・産官学連携本部長から、iPS細胞研究のますますの発展に産業界との連携が必要であるとの呼びかけの後、菱山豊 文部科学省研究振興局ライフサイエンス課長から、京都大学のiPS細胞研究に期待を寄せる挨拶がありました。
続いて「iPS細胞研究の現状と今後の展開について」と題し、山中センター長、中畑龍俊 同副センター長及び岡野栄之 慶應義塾大学医学部生理学教室教授から、iPS細胞研究についての講演が行われました。また、「iPS細胞研究への産業界からの期待」と題して、産業界から、阿部浩久 株式会社島津製作所基盤技術研究所課長、中西淳 武田薬品工業株式会社医薬研究本部開拓研究所主席研究員による、iPS細胞研究の産業応用へ期待する講演がありました。
意見交換会では、文部科学省、経済産業省、厚生労働省をはじめ、各団体から心強い支援の言葉をいただくとともに、出席者からはiPS細胞研究の産業応用について活発な意見交換が行われ、iPS細胞研究に対する産業界からの熱い期待に答えるべく、あらためて本学の社会的な責務を痛感させられることとなりました。
なお、懇話会終了後に、芝蘭会館山内ホールにおいて情報交換会が行われ、山中iPS細胞研究センター長をはじめとする関係者に産業界から熱のこもった質問が寄せられました。
講演する山中iPS細胞研究センター長