iPS細胞研究所(CiRA)竣工式・開所式を開催しました。(2010年5月8日)

iPS細胞研究所(CiRA)竣工式・開所式を開催しました。(2010年5月8日)

 晴れ渡る空の下、京都大学の14番目の附置研究所として本年4月1日に設立された、iPS細胞研究所(CiRA)の竣工式・開所式を吉田キャンパスで開催しました。川端達夫 文部科学大臣をはじめとした政府関係者、研究者、患者団体の代表、寄附者、学内関係者など200人以上の招待者や約70人の報道関係者が参加されました。

 CiRA研究棟正面玄関前で行った竣工式では、坂田東一 文部科学事務次官、松本紘 総長、江﨑信芳 理事・副学長、藤井信孝 理事・副学長、吉川潔 理事・副学長、山中伸弥 iPS細胞研究所長ら9名がテープカットを行い、研究棟完成を祝いました。また、CiRA研究棟の建設を決定された渡海元文部科学大臣にもご列席いただきました。

 2月26日に竣工したCiRA研究棟が公開されると、参加者は日本では珍しいオープンラボや細胞培養室などの研究施設を熱心に見学され、設備や研究内容について、研究者などから説明を受けられていました。

 引き続き百周年時計台記念館で開所記念式典を挙行しました。まず、川端文部科学大臣からお祝いのご挨拶があり、続いて後藤芳一 経済産業省大臣官房審議官(製造産業局担当)、阿曽沼慎司 厚生労働省医政局長、山田啓二 京都府知事、門川大作 京都市長、2008年ノーベル物理学賞を受賞された益川敏英 名誉教授、竹市雅俊 理化学研究所発生・再生科学総合研究センター長が、iPS細胞研究の推進への期待を込めた祝辞を述べられました。

 松本総長は、治療法が開発されていない病気の原因解明、創薬、治療法の開発に役立つiPS細胞の技術を一日も早く実用化するために、京都大学は引き続きiPS細胞研究に対して、最大限の支援を行うと述べました。

 山中所長は、研究棟建設や研究所設立のために支援をくださった関係者への感謝を繰り返し述べるとともに、今後10年間の達成目標として、基盤技術の確立・知財確保、再生医療用iPS細胞バンク構築、前臨床、臨床試験、患者由来iPS細胞による治療薬開発を挙げました。

 その後行われた祝賀会では、山中所長の中学時代からの友人である世耕弘成 参議院議員、大濱眞 日本せきずい基金理事長、長谷川閑史 武田薬品工業株式会社代表取締役社長、国谷裕子 京都大学経営協議会委員、沢田敏男 元京都大学総長による挨拶があり、和やかな雰囲気で参加者が交流を深める姿が見られました。


左から中辻憲夫 物質-細胞統合システム拠点長、光山正雄 医学研究科長、藤井理事・副学長、山中iPS細胞研究所長、坂田文部科学事務次官、松本総長、江﨑理事・副学長、吉川理事・副学長、中村医学部附属病院長

オープンラボ

コミュニケーション・スペース

左から川端文部科学大臣、松本総長、坂田文部科学事務次官、山中iPS細胞研究所長

左から 後藤経済産業省大臣官房審議官(製造産業局担当)、阿曽沼厚生労働省医政局長、山田京都府知事、門川京都市長

開所記念式典の様子

和やかな雰囲気での祝賀会

左から益川名誉教授、竹市理化学研究所発生・再生科学総合研究センター長、世耕参議院議員、大濱日本せきずい基金理事長

左から長谷川武田薬品工業株式会社代表取締役社長、国谷経営協議会委員、沢田元総長

 松本紘総長の式辞