タンパク質の合成と分解速度が体節時計周期の多様性を生むことを解明 -ヒトの時間ネズミの時間ー

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影山龍一郎 ウイルス・再生医科学研究所教授、ジャンタシュ・アレヴ 高等研究院ヒト生物学高等研究拠点(ASHBi)特定拠点准教授、戸口田淳也 iPS細胞研究所教授、池谷真 同准教授 戎家美紀 理化学研究所ユニットリーダー(研究当時)、松田充弘 同研究員(研究当時)、ジョルディ・ガルシア ポンペウ・ファブラ大学教授らの研究グループは、ヒトの発生時間がマウスよりも遅いのは、遺伝子発現やタンパク質分解などの速度が、ヒトではマウスに比べて遅いことに起因することを発見しました。

本研究成果は、「ヒトとマウスの時間の違いがどのように生じるのか」という生物学上の根本的な問いを解き明かしたものです。

本研究成果は、2020年9月18日に、国際学術誌「Science」のオンライン版に掲載されました。

図:マウスとヒトで異なる体節時計の周期を多能性幹細胞で再現(提供:理化学研究所)

詳しい研究内容について

書誌情報

【DOI】 https://doi.org/10.1126/science.aba7668

Mitsuhiro Matsuda, Hanako Hayashi, Jordi Garcia-Ojalvo, Kumiko Yoshioka-Kobayashi, Ryoichiro Kageyama, Yoshihiro Yamanaka, Makoto Ikeya, Junya Toguchida, Cantas Alev, Miki Ebisuya (2020). Species-specific segmentation clock periods are due to differential biochemical reaction speeds. Science, 369(6510), 1450-1455.

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