第61回玉城嘉十郎教授記念 公開学術講演会

第61回玉城嘉十郎教授記念 公開学術講演会
開催日
2022年12月23日 金曜日
時間

14時00分~16時30分

開催地
要申し込み
要申し込み
公開日

 玉城嘉十郎先生は京都大学理学部において理論物理学を講じられ、在職中53歳の若さでご他界されましたが、ご他界後30年に当たり、先生のご意志に基づいて、ご遺族より奨学のために多額のご寄附をいただき、先生を記念して毎年公開の学術講演会を開催しています。第1回は1969年秋、以後53年、回を重ねること今回で61回に達しました。テーマは必ずしも既存の専門にとらわれず、明日の学問への展望をひらくものをと心がけて選ばれています。

 この玉城記念講演会は、専門の研究者だけでなく学生の参加も多く、少数ながら熱心な一般聴衆の方々にも好評を博しています。

基本情報

開催地
  • オンライン

オンライン開催(Zoom)

対象
  • 在学生の方
  • 一般・地域の方

大学生(学部生・大学院生)、教員、一般の方

定員

300名

参加費

無料

イベント内容

プログラム

14時00分~14時10分 開会挨拶(横山 央明 理学研究科 教授、九後 太一 湯川記念財団代表理事)
14時10分~15時10分 「惑星をとりまく宇宙環境とハビタブル惑星の成立条件」
 関 華奈子 東京大学理学系研究科 教授
宇宙空間はにぎやかなプラズマの世界である。太陽系内の惑星は、太陽からの超音速のプラズマ流(太陽風)に常に曝され、この太陽風と惑星大気や磁場が相互作用することにより、惑星周辺の宇宙空間には特徴的な性質を持つ勢力圏が形成されている。この相互作用は惑星からの大気散逸にも密接に関係しており、地球型惑星が生命生存可能なハビタブル環境を持つのに不可欠な大気を保持できるかどうかにも影響を与えている。また、人類の宇宙進出が拡大する中、地上観測、人工衛星観測、数値実験を組み合わせることによって、惑星をとりまく宇宙環境への理解は飛躍的に深まってきており、宇宙環境や大気散逸を比較惑星学的に論ずることも可能になりつつある。近年では、こうした太陽系内惑星で得られた知見が、系外のハビタブル惑星の成立条件を探る研究にも応用されている。本講演では、惑星からの大気散逸に焦点をおきつつ、惑星をとりまく宇宙環境とハビタブル惑星の成立条件に関する研究の最先端をご紹介したい。
15時20分~16時20分 「宇宙で太陽系外を眺め、京都を振り返る」
 生駒 大洋 国立天文台科学研究部 教授
太陽系外惑星の研究分野は、2010年代に本格化した宇宙望遠鏡による大規模な惑星探索によって、新たな時代を迎えたといえます。我々の知る多様な惑星および惑星系は量的にも質的にも増大し、いわゆるホットジュピターからスーパーアースやコールドジュピターへと、また、低温の赤色矮星を回る惑星へと、研究領域が急速に拡大してきました。さらに、惑星の「全体」の特徴から、大気や表層環境という我々の存在と密接に関係する「部分」の情報が観測的に得られるようになりました。全体の中で部分がどう支配され、我々が存在できる環境がいかに形成されるのか、地球類似惑星は太陽系外に存在するのか? まさに「第二の地球」を科学的に求める動きが本格化しようとしています。太陽系および原始地球大気の起源論を世界に先駆けて体系化した「京都モデル」を礎として、惑星系の多様性とその成因に関する理解は大きく進展してきました。本講演では、系外惑星に関する観測および理論の近年の発展を概観し、第二の地球の存在に関する現状の考え方についてお話しさせていただきます。
16時20分~16時30分 閉会挨拶

申し込み

申し込み方法

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申し込み締切日
お問い合わせ

京都大学理学研究科 SACRA 広報・社会連携部門
Fax: 075-762-1346
E-mail: mail*cr.sci.kyoto-u.ac.jp (*を@に変えてください)
サイエンス連携探索センター | 京都大学理学研究科・理学部