
3月25日: 13時00分~16時30分
3月26日: 10時20分~17時00分
動物園・水族館の社会的役割は大きな転換期に入りました。高度経済成長期には市民の憩いの場として、安らぎと彩りを与えてくれる娯楽の場でしたが、経済が成熟し、さらに地球規模課題が深刻になるにつれて生物多様性保全を推進して地域社会へ浸透させる役割へと変容しつつあります。
今はその過渡期のため、娯楽も、福祉も、保全もと、あれもこれもと求められます。生きた野生動物を間近で眺め、ときには触れることができる遊び場としてのニーズは根強いものです。一方で、娯楽一辺倒では国内外からの批判が高まるばかりで、動物福祉や保全を推進する騎手としての期待も大きくなっています。
動物園や水族館が作られた当初と今の状況は大きく変化しているため、たとえ保全の拠点を目指したとしても飼育の現実とは乖離したものとなっています。施設だけではありません。平たく言うとひと・もの・かねの基本的な考え方や制度が今日的課題に対応したものにはなっていません。どのような問題があり、いかに取り組んできたのか、動物園・水族館の実像を正しく・深く理解しなければ、生物多様性保全という社会の課題を日本に浸透させることは難しいでしょう。
本シンポジウムは、2日にわたって開催します。1日目の水族館大学シンポジウムでは絶滅危惧種を守るときに直面する競合在来種の個体群管理と受け皿となる水族館の役割について議論します。2日目の動物園大学シンポジウムでは、持続的な種の保存を目指すときに問題となる繁殖にまつわる飼育環境、個体の健康福祉、飼育下個体群の管理について多様な視点から考えてみます。
基本情報
- その他の地域
- オンライン
3月25日: オンライン開催(Zoom使用)
3月26日: 会場(日本モンキーセンター:愛知県犬山市)およびYouTubeでのライブ配信
- 一般・地域の方
どなたでも参加いただけます。
動物園大学シンポジウム現地会場(日本モンキーセンター): 80名(先着順)
無料
※ ただし、3月26日(土曜日)の現地参加の場合、日本モンキーセンター入園料が別途必要です。詳細は、以下のページをご確認ください。
日本モンキーセンター 営業案内
イベント内容
3月25日(金曜日)水族館大学シンポジウム
「水族館・動物園は保全の難問を解決するか ?」
野生個体の保全、人との共生にまつわる問題や、個体群管理の受け皿としての役割について議論します。
3月26日(土曜日)動物園大学シンポジウム
「健やかな種の保存:持続可能な動物園の課題」
持続的な種の保存を目指すときに問題となる繁殖にまつわる飼育環境、個体の健康福祉、飼育下個体群の管理について多様な視点から考えてみます。
プログラムの詳細は、以下のサイトおよびポスターをご覧ください。
動物園大学・水族館大学 - 京都大学野生動物研究センター
申し込み
3月25日(金曜日)の水族館大学シンポジウムのみ、事前登録が必要です。以下のサイトよりお申し込みください。
水族館大学シンポジウム ウェビナーから申込み
3月26日(土曜日)の動物園大学シンポジウムは、以下の方法で参加ください。
【午前の部】日本モンキーセンターおよび協力動物園のサテライト会場で参加いただけます。
日本モンキーセンターで参加される方は 当日開園前に整理券を配布します(先着80名、入園料別途必要)。
【午後の部】各会場および京都大学野生動物研究センターのYouTubeチャンネルより参加ください。
京都大学野生動物研究センター - YouTube
野生動物研究センター
Tel: 075-771-4393