例年、全国3カ所で開催している「京都大学・立命館大学合同フォーラム」の本年度第1弾を東京秋葉原のUDXカンファレンスで開催しました。
この合同フォーラムは、国立と私立の大学が、それぞれの目線で京都における学びの魅力や京都で過ごす学生時代の良さを、高校生や保護者・高校教員に発信し、進路の選択に資することを目的としています。
今年度は、「京都で学び、そして世界へ」をテーマに、卒業生も参加され、いろいろな視点と目線で「京都の学生生活」を語る2部構成の企画で実施しました。
まず、本学文学部出身の辰巳琢郎氏を囲む在学生との座談会では、辰巳氏から、在学中の演劇への思い入れと劇団活動の実像や、京都の劇団活動は当時国内トップクラスだったこと等、秘話を交えて語られ、さらに勉強についても暗記中心の受験勉強だけでは苦しくなるので、わかったと実感できる充実した学びとなるよう工夫したこと等、例を交えて説得力に富む話をされました。例えば、「東洋と西洋の歴史の関連性などをいろいろと考えながら勉強すると見えてくるものがあり、自分のためにもなるし、後々まで頭に残るよ」と、来場者に親身に語りかけておられました。加えて、今でも月に1回は京都に帰ってくるほど京都は自分を支える大切な場所であり、心のふるさとであると話をされました。その後、登壇の学生だけでなく、フロアからも辰巳氏に質問が寄せられ、活発な本音トーク座談会になりました。
後半では、芥川賞作家の平野啓一郎氏(法学部卒業)が登壇され、本学の淡路敏之 理事・副学長、立命館のモンテ・カセム 副総長、ならびに両大学の在学生と林夏音氏(立命館大学卒業生)によるパネルディスカッションを行いました。平野氏は、高校時代の夢であった「小説家になろう」という志を本学在学中に実現した経緯や、3回生になって受けた学部授業で大きな感動を覚えたこと、その担当者であり恩師と言える小野紀明先生に出会えたことが京都大学に入って一番よかったことだと話されました。これこそが京都大学の凄さであり、それを一言で指摘された平野氏もさすが、と一同感心しました。
フォーラムと並行して、在学生との交流スペースを設けましたが、受験勉強の仕方や学部の教育内容などの相談が寄せられました。
なお、本フォーラムは今後第2弾を金沢、第3弾を仙台で開催する予定です。
![]() 大学紹介を行う淡路理事・副学長 | ![]() 辰巳氏を囲んでの座談会 |
![]() パネルディスカッションで学生時代を語る平野氏 | ![]() 相談ブースの様子 |