シンポジウム「地方自治体の会計・監査の現状と課題」を開催しました。(2009年10月31日)

シンポジウム「地方自治体の会計・監査の現状と課題」を開催しました。(2009年10月31日)

 百周年時計台記念館において「会計専門職の学び直しを支援する短期集中教育プログラム」(文部科学省委託事業)の一環として国際公会計学会に共催をいただき、シンポジウム「地方自治体の会計・監査の現状と課題」を開催しました。

 今回のシンポジウムは、今年度より開始された地方自治体の財務諸表4表の作成の問題を中心に、自治体の会計・包括外部監査等の問題を討論することを目的としたものです。

 澤邉紀生 経済学研究科教授の進行のもと、成生達彦 経営管理大学院長の挨拶に続き、亀井孝文 南山大学総合政策学部総合政策学科教授・国際公会計学会会長より、「公会計の変容と今後の課題」と題する基調講演が行われました。

 基調講演では、公会計をめぐる国内外の動向を分析のうえ、公会計の国際的なコンバージェンスへの対応や法的な枠組みの整備、基準設定機関の設置の必要性などが課題としてあげられました。

 続いて光田周史 ひかり監査法人代表社員より「京都における外部監査の状況」、道幸尚志 大阪市監査・人事制度事務総括局監査部特定監査担当課長より「財務諸表4表と地方財政健全化法の課題を中心として」、大貫一 東京都監査事務局副参事より「東京都の財務諸表監査」と題し、それぞれの立場より課題提起が行われました。

 その後、亀井教授もパネリストに加わり、コーディネーター徳賀芳弘 経済学研究科教授の進行でパネルディスカッションが行われました。パネルディスカッションでは、地方財政健全化法や財務諸表4表に関する論点に加え、会計管理に対する自治体職員の意識改革や会計・監査の自治体における政策評価への活用等についても議論が行われました。

 このシンポジウムには自治体関係者、公認会計士、学生等97名が参加し、最後にはパネリストとフロアとの質疑応答も活発に行われ、盛会のうちに終了しました。


亀井教授の基調講演

パネルディスカッションの様子

フロアの様子