京都大学は6月3日、「インテグリティセミナー:科学者の生き方と責任」の第1回「現代社会に生きる科学者の役割と責任」を、講師に物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)拠点長の中辻憲夫教授を迎え、iCeMS本館2階セミナー室にて開催します。
セミナー趣旨
「科学者の生き方と責任」、この基盤となる「人間としての生き方と責任」について学び、考える機会を広く提供します。このテーマは研究者や研究を志す人だけでなく一般市民の皆さまも含め、社会全体で考えていくべき問題です。
そこで、科学者の特色、あるいは科学者に求められる考え方について4回のセミナーシリーズを通して考えていきます。
セミナーは、(1)講演者による講演、(2)講演者と最先端の科学研究に取り組んでいる科学者との対話、(3)講演者とフロアとの質疑応答の3つのパートで構成されます。
第1回の演題
「現代社会に生きる科学者の役割と責任」
第1回の概要
科学者は、「正当で健全な疑いを持つ態度」、「自然法則は人間が認めるか認めないかに関係なく、この世の基本にあることの認識」、「できる限り合理的であろうと努力すべきであること」の3点を踏まえた上で、様々な問題について自らの考えを構築すべきであり、必要に応じて社会に対して発言する役割があります。特に科学者の適切な判断が求められる社会政策に関しては、社会的側面にもバランス良く配慮しながら、客観的合理的に考え発言する役割と責任があります。また、自己の利害を超えてでも主張すべきことに対しては、勇気をもって積極的に主張していくべきでしょう。しかし、現代社会において必ずしもこのようなことが為されているわけではありません。
後に続く3回のセミナーの序論という観点から、上記課題に関する例をいくつかとりあげながら講義をします。その後、「現代社会に生きる科学者の役割と責任」について、皆で議論をしながら考えていこうとするものです。
日時
2010年6月3日(木曜日)18時30分~20時00分
場所
京都大学 吉田キャンパス iCeMS本館2階セミナー室(下図参照)
講演者
中辻憲夫 京都大学iCeMS拠点長・教授
対象
一般※
※ 本セミナーは、「大学院生が広い視野を持ち、新しい学問領域を創造できるような研究能力を備えるためには、所属研究科の専門教育に加えて、研究科を横断して実施される「研究科横断型教育」を受講することが有効」という京都大学の考えのもと、理系・文系両方の大学院生が履修する「研究科横断型教育プログラム」の一環として開講されます。
しかしながら、「科学者の生き方と責任」というテーマは、研究者からの視点のみに偏ることなく、広く一般市民の視点からも議論を行うことが必要であることから、大学院生に加え一般からの参加も呼び掛けるものです。
定員数
数十名(一般参加枠)
※ お申し込みを多数いただいた場合は、ご希望に添えないことがありますが、どちらの場合もE-mailまたはFAXにてご連絡さし上げます。
受講料
無料
申し込み方法
以下の情報を、申し込みフォーム、E-mail、FAXのいずれかで送信ください。
(1)お名前(漢字とフリガナ)、
(2)ご職業、
(3)年齢、
(4)Eメールアドレス、
(5)電話(FAX)番号、
(6)このセミナーを知ったきっかけ
申し込みフォーム: alturl.com/9ccy
E-mail: integ*mail2.adm.kyoto-u.ac.jp (*を@に変えてください)
FAX: 075-753-9742
締め切り
5月24日(月曜日)、結果通知: 5月27日(木曜日)
※ ご入力いただいた個人情報は、本セミナー以外の目的に使用する事はありません。
※ 京都大学の大学院生は以下ページよりお申し込みください。
締め切り:5月17日(月曜日)(第1~4回全て)
/ja/news_data/h/h1/news5/2009/100329_1_2.htm
問合せ先
インテグリティセミナー事務局
E-mail: integ*mail2.adm.kyoto-u.ac.jp (*を@に変えてください)
FAX: 075-753-9742
※ 京都大学の大学院生からの問い合わせ先は以下のとおりです。
京都大学教育推進部教務企画課教育企画グループ
E-mail: ksui-kkikaku-kyom02*mail2.adm.kyoto-u.ac.jp (*を@に変えてください)
TEL: 075-753-7499
FAX: 075-753-2485
次回以降の予定
第2回 | 6月10日(木曜日)「脳科学と社会の健全な関係を目指して」 講師 :大阪大学大学院生命機能研究科 藤田一郎 教授 |
第3回 | 6月26日(土曜日)「ハンセン病の教訓:科学的合理性と乖離した政策と社会認識の原因と責任」 講師 :立命館大学大学院先端総合学術研究科 松原洋子 教授 |
第4回 | 7月3日(土曜日)「地震防災政策と予知研究」 講師 :関西大学社会安全研究科・社会安全学部 河田惠昭 研究科長・学部長・教授 |
主催
京都大学