iPS 細胞の企業等への提供事業を7月7日から開始(2008年6月30日)
本学では、iPS 細胞の研究の推進と研究成果の社会還元のため、独立行政法人理化学研究所バイオリソースセンターと共同で「マウスiPS 細胞」の大学や試験研究機関向け提供を、本年3月より開始しております。
- iPS細胞研究の推進体制整備の進捗状況及びマウスiPS細胞の分配事業開始について(2008年3月26日)
このiPS 細胞研究の提供につきましては、4月17日のiPS細胞研究産業応用懇話会の開催以降、企業等からの要望が多数あり、これまで提供のための準備をしてまいりました。
今般、この企業等に対する「マウスiPS 細胞」及び「ヒトiPS 細胞」の提供準備が整ったことから、下記により提供を開始することといたしましたので、お知らせいたします。
記
1.提供するiPS 細胞について
iPS 細胞(マウスiPS 細胞、ヒトiPS 細胞)
4つ(Oct3/4, Sox2,Klf4,c-Myc)の初期化因子と、c-Myc 以外の3つの初期化因子(Oct3/4, Sox2,Klf4)の導入により得られた、いずれも公表済の細胞。
区分 | 大学、試験研究機関 | 企業等 |
---|---|---|
マウスiPS 細胞 | 現在、理研BRCを通じて提供中 | 今回、京大から提供開始 |
ヒトiPS 細胞 | 今後、理研BRCを通じて提供予定 | 今回、京大から提供開始 |
2.企業等に対する提供の流れ
(1)iPS 細胞の分配の申し込み
京都大学産官学連携本部ホームページに掲載のメールアドレス(kips@icc.kyoto-u.ac.jp)に提供希望の申し込みをして頂いた後、順次、本学担当者より契約条件等についてご相談させて頂きます。
(2)MTA(研究成果物提供契約書)の締結
契約条件等に合意のうえは、契約を締結させて頂きます。
なお、「ヒトiPS 細胞」については技術指導(2名以内、2~5日間程度の受け入れ)を行う用意をしております。そのため、申し込みが多い場合はお待ち頂くことになります。
(3)iPS 細胞の提供
合意が得られた提供条件に基づき細胞を提供させて頂きます。
3.その他
(1)マウスiPS 細胞、ヒトiPS 細胞、合わせて数種類を提供する予定です。
(2)提供金額については、技術指導に要する経費など提供条件等により異なります。
(3)ヒトiPS 細胞の大学、試験研究機関への提供については、現在、本学と独立行政法人理化学研究所バイオリソースセンターの間で寄託手続きを進めています。手続きが完了しましたら、京都大学産官学連携本部ホームページに掲載します。
(4)外国への配布については、体制が整い次第提供を開始します。
- 京都新聞(7月1日 29面)、産経新聞(7月2日 24面)および中日新聞(7月1日 37面)に掲載されました。