「地質の日」記念イベント!!を開催しました。(2008年5月10日)

「地質の日」記念イベント!!を開催しました。(2008年5月10日)

 「地質の日」記念イベント!!が総合博物館で開催されました。本イベントは大学院理学研究科・地球惑星科学専攻地質学鉱物学教室が主催、総合博物館が協賛し、地質学の面白さを体感することによって、市民の皆様に「地質学」への理解を深めていただくことを目的としたものです。

 今年度は、2件の講演に加え、大学院生による研究内容紹介ポスター、化石・鍾乳石・岩石といった研究試料、地鉱図書室所蔵の貴重図書の展示解説が行われました。午前中の講演では、田上高広教授による本イベント開催の趣旨説明と地質学についての解説が行われ、次いで渡邊裕美子助教が「インドネシア・ジャワ島における鍾乳石研究~石から探る、むかしの天気~」と題し、21世紀COEの成果でもある、鍾乳石を用いた赤道地域陸域の降水量変動を復元する研究について講演しました。休憩をはさんで、大学院博士課程の北川博道さんが「瀬戸内海からゾウがでた?網にかかったナウマンゾウ」と題し、瀬戸内海から漁師さんの網にかかって発見されたナウマン象の骨化石を用いて、雌雄や年齢、生息していた時代を同定する方法について講演しました。午後からは上述のポスター、研究試料、貴重図書の展示が行われ、来場者の方々に対し、大学院生が熱心に解説を行いました。

 講演には約50名の参加があり、熱心にノートを取る参加者の姿が見られ、活発な質疑応答が交わされました。講演後には実際に鍾乳石や化石にふれようとする多数の参加者が講演者を取り囲む光景が見られ、また午後の展示でも様々な質問が大学院生に向けられるなど、地質学に対する一般の方々の関心の高さが伺えました。地質学鉱物学教室では、今後ともこのような機会を設けて、最新の研究成果を積極的に発信していく予定です。