本学における公開講座としては、人文科学研究所、数理解析研究所などの部局単位で開催されるものが早くからありましたが、この京都大学市民講座は、はじめての全学的な公開講座として、昭和54年から財団法人京大会館楽友会の協力の下に開催されるようになりました。本学の学術研究の一端を広く社会一般に公開し、社会人の教養と文化の向上に役立つことを目的とするもので、市民の皆様にご参加いただきやすい土曜日の午後に開催しています。
第1回の市民講座は昭和54年10月6日、13日、27日の3日にわたり、「人間を考える」という共通テーマの下に、人文・社会・自然諸科学にわたる6名の講師によって行われました。その後も「人間の生活を考える」(昭和55年)、「人間・自然・文化」(昭和56、57年)、「自然と生命」(昭和58、59年)、「生命を考える」(昭和60年)などのテーマで開催され、今日まで続いています。
第1日目 2月14日(土曜日)
第1講目 13時00分~14時30分 |
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第2講目 14時50分~16時20分 |
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第2日目 2月21日(土曜日)
第1講目 13時00分~14時30分 |
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第2講目 14時50分~16時20分 |
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講義概要
第1日目 2月14日(土曜日)
第1講目
イメージを「創る・観る」脳のしくみ 情報学研究科 教授 乾 敏郎
私たちが見ている世界は自らの脳が作り出した世界であり、決して客観的な世界ではない。まず、このような外界を見るしくみについて概説する。次に人間固有の機能と考えられているイメージを創り、イメージを観るしくみについて概説する。イメージを創るしくみは運動予測を司るシステムの延長にあり、人間の高い創造性を支える基盤でもある。最後にイメージ障害の仕組みについても触れる。
第2講目
マグダラのマリアとは何者か 人間・環境学研究科 教授 岡田 温司
『ダ・ヴィンチコード』によってわが国でもとみに有名となった女性、マグダラのマリア。彼女はいったい何者で、西洋はいったいなぜ、2000年も前に生きたこの女性の存在に、これほどまで強く長く取り憑かれてきたのだろうか。聖母マリアと並んで最もポピュラーな女性マグダラのマリアの波乱に富んだ運命を、宗教と社会と芸術の中にたどることが、本講義の目的である。
第2日目 2月21日(土曜日)
第1講目
世界の変動と国際秩序の行方 人間・環境学研究科 教授 中西 輝政
2008年を境に、世界は激動の時代に入った、と言われています。米国のサブプライムローン問題を発端とする世界経済危機や、グルジア紛争をめぐる米ロ対立の激化、アフガニスタン情勢の深刻化などが、イラン・北朝鮮の核問題と絡んで危機感を深めています。
しかし、それは突然に起こったことなのでしょうか。またこれらはバラバラの出来事なのでしょうか。米国にオバマ新政権が登場したことも含め、国際秩序の大きな方向を考えてみることにしましょう。
第2講目
大宇宙への挑戦 理学研究科 准教授 岩室 史英
観測天文学の歴史は、望遠鏡や観測装置の歴史でもあります。特に近年、技術の進歩に伴 う観測天文学の進展はめざましく、宇宙の果ての一歩手前まで何とか観測できる状況になってきています。この講義では、近代望遠鏡発展の歴史と最新の観測テクノロジー、更には 現在進行中の超巨大望遠鏡計画を紹介して、少しでも遠くの宇宙を見るための人類の途方もない挑戦について見ていきたいと思います。
会場 | 京都大学百周年時計台記念館 百周年記念ホール |
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受講資格 | 特に問いません。広く市民の皆様の受講を歓迎します。 |
定員 | 500名(申込みによる先着順) |
受講料 | 1,000円(全講義を通しての受講料) |
申込方法 | 当ページ申込フォーム、ファックス又ははがきでお申し込みください。
※本学在学生・教職員の方は、学内専用申込ページよりお申込ください。 <申し込みシステムについて> |
申込締切日 | 平成21年2月6日(金曜日) |
問合せ先 | 〒606-8501 京都市左京区吉田本町 京都大学企画部社会連携推進課 市民講座係(住所不要) 電話 075-753-2233(月曜日~金曜日:9時00分~17時00分) ファックス 075-753-2286 E-mail: kinen52*mail.adm.kyoto-u.ac.jp (*を@に変えてください) |
※駐車場はございませんので、公共交通機関をご利用下さい。