第5回食と農の安全・倫理シンポジウム 「食品由来リスクの国際認知比較」

第5回食と農の安全・倫理シンポジウム 「食品由来リスクの国際認知比較」

 食品安全対策は、一昨年のシンポジウムでも論じたように、リスクの科学的評価にもとづいて行うことが国際的なルールになっています。しかし、リスクの科学的評価の結果と一般市民の知覚(感覚)とは、かなり乖離することが少なくありません。一般市民の知覚がなぜ乖離するのか、知覚の構造がどのようになっているのかについて、リスクの管理者や評価者が理解しなければ、市民との間のコミュニケーションはうまくいきません。実際、重要ないくつかのリスクにおいてコミュニケーションが暗礁に乗り上げてもいます。

 そのような背景の下で、寄附プロジェクトチームでは、これまで数年間にわたって基礎調査を行い、このたびアジア、欧州、アメリカ諸国で、市民のリスク知覚の国際調査を実施しました。本公開シンポジウムでは、そのなかから日本と韓国を中心に分析結果を公表し、議論に供したいと考えています。あわせて、リスク知覚に影響を与える日本と韓国の近年の食品安全問題と施策の状態について報告を行います(日本については欧州と比較します)。多数のご参加をいただければ幸いです。

日時

2009年10月17日(土曜日) 13時30分~17時00分

会場

京都大学農学部 総合館 W100
(京都市左京区北白川追分町)

参加費

無料

申し込み

不要

プログラム

講演

  1. 人々はリスクをどのように認知しているか
    新山陽子(京都大学大学院農学研究科教授)
  2. リスク認知とその構造-日韓比較を中心に-
    細野ひろみ(京都大学大学院農学研究科寄附講座「食と農の安全・倫理論」准教授)
  3. 韓国における食品安全問題と行政
    魏台錫(韓国農村振興庁 農業研究士)
  4. 日欧における食品安全問題と行政
    工藤春代(京都大学大学院農学研究科寄附講座「食と農の安全・倫理論」助教)

ディスカッション

お問い合わせ

京都大学大学院農学研究科 「食と農の安全・倫理論」 工藤春代
TEL/FAX: 075-753-6339
E-mail: haruyo*kais.kyoto-u.ac.jp (*を@に変えてください)

その他

  • 「食と農の安全・倫理論」は、本学卒業生永井幸喜氏、株式会社ロック・フィールド、エスケー食品株式会社、株式会社明石菊水からのご寄附によって設立されています。
  • 本シンポジウムは、科学研究費補助金(基盤A)「科学を基礎とした食品安全行政/リスクアナリシスと専門職業、職業倫理の確立」の共催です。