教職課程

京都大学がめざす教師像

 京都大学は、研究型総合大学としての特質を活かし、「学問する」教師の育成を目指しています。

 学問と教育、理論と実践を統一することはもちろん大事ですが、それらの間にズレがあることも事実です。理論と実践の間を往還しながら、異なる文化の狭間で思考し、それらを実践場面において融合していくことが、即戦力に止まらない真の実践的指導力につながるのだと考えます。

 たとえば、カリキュラム・デザインや教材開発の力量形成を通して、長期的な見通しの中で授業を構想する視点を得ることにより、「適応的熟達者」としての教師に成長する。また、実践経験を分析・一般化して、教師自身の言葉と論理(「現場の教育学」)を創ったり再構成したりする力を高めることで、問題把握の枠組み自体をも問い直しつつ、より広い視野に立って問題解決に当たっていく「問題探求的省察」の力を身につける。その基盤として、教科専門と教育学、両方の学問的素養が必要だと考えます。

教職の高度化

教職の高度化(イメージ)

京都大学で取得できる教育職員免許状

 本学で取得できる教育職員免許状は高等学校教諭、中学校教諭および特別支援学校教諭の免許状です。

 高等学校、中学校の免許状は教科(国語・社会・地理歴史・公民・理科・数学・英語等)別になっており、学部・学科の専攻分野に対応した教科の免許状が取得できます。

 免許状を取得するには、教育職員免許法に定められた所要の単位を修得する必要があります。単位は、「教科に関する科目」、「教科又は教職に関する科目」、「教職に関する科目」に区分され、それぞれ必要な単位を修得しなければなりません。

 免許状の取得を希望する場合は、4・5月に開催する「教職課程オリエンテーション」に必ず参加してください。

教職課程ポートフォリオ

 本学では、教職課程を履修する学生に、教職課程ポートフォリオ(学生の成果資料を体系的に整理して記録するファイル)の作成と活用を求めています。

 本学では、教師として求められる力量を五つの柱(A.教職に求められる教養、B.生徒理解と人間関係構築力、C.教科内容に関する知識・技能、D.教科等の授業づくりの力量、E.課題探求力)で明確化するとともに、それを「履修カルテ」において具体化しています。

 学生はこれらの五つの柱を意識しながら、教職課程の学びのプロセスや成果物を教職課程ポートフォリオに蓄積していきます。

 そして、教職課程の総まとめとして、教職課程ポートフォリオに基づいた自己評価・相互評価と学生の自主的活動を軸に、教職実践演習を実施し、教員としての資質能力の向上をはかっています。

教師に求められる力量の5つの柱

教師に求められる力量の五つの柱

教職課程の体制

 本学の教職教育に関する検討、実施、および調査は全学の教職教育委員会等が行っています。

 また、教育学研究科が教職課程の実際の運用(教職科目の企画・提供、教育実習・介護等体験などの受付や指導)を担当しています。

 必要に応じて、教職に関する責任部局である教育学研究科の教職担当教員が中心となり、教職教育の実施に関し学部・研究科等相互間の連絡調整を行う体制を整えています。

教員の養成に係る教育の質の向上に係る取り組み

 履修カルテや教職課程ポートフォリオは、教員の側のヴィジョンの共有や実践事例の相互交流の土台にもなっています。

 また、京都市教育委員会や教職課程を設けている京都地区の国公私立大学(短期大学含む)が加盟する「京都地区大学教職課程協議会」に本学も加盟しており、教職教育委員会の委員が定期総会や小委員会に参加しています。定期総会で教員養成や教職教育のあり方について議論されたことは、参加した委員より教職教育委員会に報告し、本学の教職課程教育に反映しています。

卒業者の教員免許状の取得および教員への就職の状況