2025年
12月3日
WED
出発前の記者会見(大阪国際空港)
「スウェーデンの人々のサイエンスに対する熱量をこの1週間、肌で感じたい。人生においてとても名誉な、二度とない貴重な機会。大きな期待感を胸に、現地を存分に楽しみたい」と語り、スウェーデン・ストックホルムに出発しました。1
10/8
10/9
高等研究院の職員から花束の贈呈(2)および記者会見
石破 茂 内閣総理大臣(当時)とオンラインで面会(3)
お祝いを受けるとともに、若手人材の育成や研究環境の改善などを要望。
10/30
松本洋平 文部科学大臣への表敬訪問(4)
研究環境の整備や基礎研究への支援拡充、若手研究者を支援する仕組みなどについて意見交換。
小野田紀美 内閣府特命担当大臣(科学技術政策)への表敬訪問(5)
研究環境の整備、基礎研究に対する継続的な予算確保および若手研究者への支援などについて意見交換。
11/3・4
文化勲章親授式、文化功労者顕彰式に出席
錯体化学の研究における多大な功績により、文化勲章を受章および文化功労者に選定。
11/10
北川 進 理事・副学長、特別教授の
広報室職員
ノーベル賞の受賞を祝う一連の公式行事や関連イベントは、12月上旬に1週間以上続きます。「ノーベルウィーク」と呼ばれるこの期間の北川理事・副学長、特別教授の動向や授賞式に広報室職員が密着。忙しくも、祝福と高揚に包まれた模様を、受賞者になった気分で楽しんでください。
2025年
12月3日
WED
「スウェーデンの人々のサイエンスに対する熱量をこの1週間、肌で感じたい。人生においてとても名誉な、二度とない貴重な機会。大きな期待感を胸に、現地を存分に楽しみたい」と語り、スウェーデン・ストックホルムに出発しました。1
4日
THU
早朝に到着。空港からはノーベルカー(ノーベル財団が用意した専用車2)で宿泊先のホテルに向かいました。
その後、ヴァーサ号博物館の見学に徒歩で向かいました(3)。ヴァーサ号は、世界で最も保存状態のよい17世紀の船といわれています。
巨大な船体や大砲の迫力に圧倒されつつも、その歴史に思いを馳せていました。
5日
FRI
フィッティング後には、歴代受賞者がメッセージを書き残しているノートに「無用之用 The Usefulness of the Useless」と記しました。その後、地元のスーパーで、日本ではあまり目にしない種類のハーブやスパイスを購入しました。5
このノートを通して、「歴代受賞者たちの想いに、時を超えて触れられた」と感激されていました。
海外を訪れた際には、ハーブやスパイスをお土産に買って帰られるそうです。
約100名の児童生徒に「興味があることに突き進んでほしい」というメッセージを届けました(6)。講演後は児童生徒が花道を作ってお見送り。ハイタッチしながら学校を後にしました。
予定時間を延長して児童生徒からの質問に答える北川先生。「嫌いなものがあってもいい。好きなこと、おもしろいことを突き詰めていくことが大事」、「失敗はガッカリすることじゃない。失敗とは、新しいことを進めるために新しく分かったこと」という言葉が印象的でした。
6日
SAT
懇談会終了後は、博物館併設のカフェの椅子にサイン(7)。「多孔性金属錯体(MOF)研究が進展した鍵となる関連材料4種類」と「サイン入りのMOFハンカチ」を寄贈しました。
7日
SUN
「基礎研究の社会実装には25年ほどかかる」と述べ、基礎研究への長期的な資金援助の必要性を訴えました。
8日
MON
「固体や液体から〈気体の時代〉に入ろうとしている」と述べ、座右の銘「無用之用」を紹介しました。講演の最後には共同研究者や学生などの関係者に感謝の言葉を述べました。8
「ここが山場」と、時間をかけて準備を進めてこられたノーベルレクチャー。無事にレクチャーを終えた北川先生の顔には安堵の表情が浮かんでいました。受賞発表時の記者会見で「気体はますます期待されます」とダジャレを織り交ぜておられた北川先生。レクチャーでもそのユーモラスな一面が印象的でした。
演奏を聴き「ファンタスティック!」と感激されていました。9
© Nobel Prize Outreach. Photo: Nanaka Adachi
© Nobel Prize Outreach. Photo: Niklas Elmehed
9日
TUE
生理学・医学、物理学、化学、経済学の各ノーベル賞受賞者が座談するイギリスBBC放送とスウェーデンSVT放送の共同制作番組です。分野を超えた活発な議論が交わされました。10
用意された椅子に「無用之用 The Usefulness of the Useless」とサインし(11)、参加者と懇談しました。
© Nobel Prize Outreach. Photo: Clément Morin
10日
WED
スウェーデン王国カール16世グスタフ国王からメダルとディプロマの授与のあと、会場の参加者に向かって深く頭を下げ、感謝の気持ちを表されました。授賞式後は市庁舎に会場を移しての晩餐会。ディナーに舌鼓を打ちながら、参加者との歓談を楽しみました。
授賞式直前の北川先生に声をかけると「メダルを落とさないかも心配やけど、晩餐会が始まったら約4時間、トイレに立てないことが一番心配だ」と一言。笑いながら出発されました。
© Nobel Prize Outreach. Photo: Clément Morin
11日
THU
坂口名誉教授(大阪大学特別栄誉教授)とともに出席し、授賞式から一夜明けた心境を述べました。北川理事・副学長、特別教授は「今、日本で研究する人が将来ノーベル賞を受けるとしたら20年以上先のこと。そのためには気の長い支援が必要だ。私たちが賞をとって、わいわい騒いで終わりではいけない」と、基礎科学への理解や国からの支援の必要性を訴えました。
坂口名誉教授は「日本も『科学技術立国』と唱える以上、若い人が科学に接することは重要だ」と同様の考えを示しました。
提供:大阪大学
14日
SUN
ノーベルウィークすべての予定を終え、早朝、ストックホルム・アーランダ空港から帰国の途に着きました。
15日
MON
「とても密度の高い、多忙な1週間を過ごしました」、「国王陛下からじかにディプロマとメダルをいただき、確かにノーベル賞をもらったんだなと実感が湧いた」と笑顔で語り、メダルとディプロマを披露しました。16 17
さらに、「MOFという材料があることが広く知れ渡った。そこから出てくるアイデア・コメントを受けて、研究を深めていきたい」と今後の展望を述べました。
ノーベルウィークを通じて、研究を楽しむ姿勢や研究者への支援を繰り返し訴える姿など、研究者のあり方を目の当たりにしました。北川先生、長旅本当にお疲れさまでした!
北川先生は歩くのが大好き! 歩きながら頭の中を整理されているそうです。普段も朝は遠回りして、1時間半ほど歩いてから出勤されることも。ノーベルウィーク中はほとんどノーベルカーでの移動。「帰国したらまずは歩きたい」と仰っていました。