研究者が自作のポスター前で、研究の魅力や意義を紹介。多様な分野から参加した研究者は、約100名。来場者の素朴な質問に、丁寧に熱く答えていました。
大学院生が見せてくれたのはコウモリ標本。間近で見つめると、羽根の薄さと羽根を支える指の細さに驚く。「この細い指で自由自在に羽根を動かします。獲物を捕らえるのもお手のものですよ」。「伝えたい!」の熱意にあふれる院生の語りに引き込まれる来場者は多数。ブースにはネズミの標本も。
「いつかこの世を去るとき、『いい人生だった』と思えるだろうか」という哲学的な問いにふと足を止めると、ポスターには9つの質問の載った格子状のシートが。「『生きる基軸』を考えるマンダラチャートです。答えを見つける必要はありません。折に触れて、問い続けることが重要です」(医学研究科 佐藤恵子特任准教授)。
ポスター前には、建築の木質部材CLTの端材2つを組み合わせて造られたテーブル。「これまで端材を使う発想はなく、今は試作の段階。来場者に意見や感想を聞きながら、可能性を探っています」(小見山講師)。接着部は透明のレジンを使っており、切り口の形もデザインに活かされているのが印象的。
「『アントレプレナー』という言葉を知っていますか? どんな人を想定しますか?」の問いに、シールや付箋で回答する来場者。アントレプレナー≒起業家という単語から想定する人物の属性がいかにステレオタイプなのか、多様なアントレプレナーを紹介し、伝えました。
大学院生が企画したブースには、京都大学を目指す高校生の姿が絶えませんでした。VRゴーグルでスーパーカミオカンデの施設内部に入れるなど、研究を知る工夫が盛りだくさん。
靴を脱いで畳に上がり、研究者と小さなちゃぶ台を囲むと、あら不思議。緊張感が解けて、次々と質問が飛び出します。年齢も立場も気にせず、好奇心の赴くままに会話が弾みました。
ちゃぶ台の上に並ぶのは、容器に入った生きたナメクジや、ナメクジ標本。ナメクジのぬいぐるみを手に話す宇高助教に、子どもたちから「カタツムリとはどう違う?」、「目は見えているの?」などの質問が次々と。
中性子を照射して、薬剤の浸透したがん細胞だけを壊す技術を紹介。
子どもたちの楽しそうな声につられて近づくと、なにやら神経衰弱をしているよう。カードに印刷されたのは木材の木部組織の顕微鏡画像。木材ごとに道管の形や大きさが異なることを遊びながら学ぶことができました。
骨や胚の模型を使って伝える、「しっぽ」の不思議。
分野の異なる研究者が語り合う、3つのトークセッションを開催。分野の壁の高さに驚いたり、思わぬ共通点を発見したり、新たな問いが生まれたり。来場者からの質問も交えながら、セクションごとに異なるさまざまな話題で盛り上がりました。
企画・運営を体育会所属の学生たちが担当し、京大体育会の「いま」をアピール。目玉のひとつは体育会所属の全55部による動画上映。汗のしたたる試合の様子、黙々と励む練習風景、仲間と過ごす時間……創意工夫を凝らした動画には、各部の色が存分に発揮されていました。体育会OBと現役学生による座談会には、森田鉄兵さん(京都ハンナリーズ 代表取締役社長〈当時〉)、新実彰平さん(関西テレビ)が出演。部活と勉強の両立など、思い出話に花を咲かせました。イベントの最後には、応援団が久々となる観客の前での演舞を披露。熱のこもる圧巻のパフォーマンスで来場者を魅了しました。
京都大学の卒業生であるソプラノ歌手の飯田みち代さん、チェリストの谷口賢記さんと京都市交響楽団の共演による記念音楽会を開催。指揮に広上淳一さん、ピアノにイリーナ・メジューエワさんを迎え、卒業生の酒井千佳さんの司会のもと、1,000名を越える聴衆を前に迫力ある演奏を披露しました。ステージの合間には卒業生3名のトークセッションも繰り広げられました。