京都大学 教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

学士課程

京都大学では、以下に掲げる観点を踏まえながら、各学部・学科等のディプロマ・ポリシーを達成するために、どのような教育課程を編成し、どのような教育内容・方法を実施し、学修成果をどのように評価するのかを個別に定めています。

  1. 豊かな知性と人間性を育む教養教育を実施し、新たな知の創造につながる専門教育を積み上げ、社会の各方面で指導的な役割を果たしうる人材を育成する。
  2. 多様でかつ調和のとれた教養教育を実施し、高度な教養と豊かな人間性、強固な責任感と高い倫理性を得させる。
  3. 高等学校教育からの連続性に留意した基礎教育を実施する。その上に専門的知識を修得させ、総合的判断力の基礎となる知力を確実に育成するとともに、最先端の研究の場での積極的な活動を通じて専門的知識を深化させる。
  4. 地域社会、そして全地球的な環境において指導的な活躍ができるよう、その基礎となる国際的視野や異文化理解能力、そしてコミュニケーション能力を養わせる。
  5. 社会の変化に際しても自主的、積極的に対応できる能力を獲得させるため、対話を根幹とした自学自習の姿勢を効果的に修得させる。

大学院課程

  1. 博士課程では、本学の多様な学術的研究を背景とした基盤的・先端的な専門知識、技能を修得させ、国際的に活躍できる自立した研究者を養成するとともに、各専門分野において職業的に必要とされる知識と技術、ならびにそれを統合する能力を備えた、指導的な人材を養成する。
  2. 修士課程では、学士課程での教育によって得た成果を発展させて、幅広く深い学識を涵養するとともに、本学の多様な学術的研究を背景とした基盤的・先端的な専門知識、技能を修得させ、専門分野における研究能力と高度な専門性を必要とする職業を担うための能力を培わせる。
  3. 自己の研究を専門の研究分野において的確に位置づけ、その成果と意義を高度な水準で議論し、必要に応じて協力体制を構築できる能力を育てる。
  4. 学問の過度の専門化に陥ることなく、幅広い視野から自己の研究を位置づけて「知の体系」を構築できるよう、既成の専門分野にとらわれない分野横断的なカリキュラムを編成・実施し、常に進取の精神をもって未踏の分野に挑戦する「知の創造」を目指す研究を実践させる。
  5. 物事の本質を洞察して研究の深化を図るとともに、強い責任感と高い倫理性とをもってその研究を見つめ、それが人や自然との共生にかなっているかどうか絶えず批判的に吟味する力を育てる。

専門職大学院課程

  1. 本学の基本理念に則り、高度専門職業人にふさわしい責任感と倫理感をもって、実践的に社会貢献できる人材を養成する。
  2. 本学の多様な学術的研究を基礎とした専門知識をもって、社会問題を多面的に認識し、その問題に対応する能力を育成する。
  3. 関係する学外の諸機関との連携を図りつつ、理論と実務をつなぐ実践的な教育を行い、多様な学術研究を背景とした専門知識と社会貢献できる実践的な専門能力とを兼ね備えた人材を育成する。
  4. 幅広い分野の学士課程の修了者や社会人など、多様な背景を持つ入学者を対象として、制度の趣旨を踏まえながら、体系的な専門知識と高度な社会対応能力を修得させるため、少人数教育、双方向的・多方向的授業、事例研究、現地調査などの、柔軟かつ実践的な教育を実施する。