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京大スピリット 体育会ボート部

2021年秋号

輝け!京大スピリット

息を合わせ、叶えた夢の日本一。〈京大の漕ぎ〉でさらなる躍進を誓う

体育会ボート部
山田紘暉さん(情報学研究科修士課程1回生)
若林 陸さん(工学部4回生)

What is Lorem Ipsum?優勝を成し遂げた全日本大学選手権大会の表彰式で金メダルを手に笑顔の山田さん(左)と若林さん(右)

琵琶湖の南端を流れる瀬田川の水面には、大小様々なボートが颯爽と行き交う。部員に促されてモーターボートに乗り込むと、上流から水面を滑るように降りてくる4人乗りボートが1艇。「赤い服の2人がインカレで優勝したペアです」と教えられた2人が漕ぐボートは、あっという間にモーターボートを抜き去り、風景の中に小さくなる。そんな彼らの姿に、自然と「アスリート」という言葉が浮かぶ。

「琵琶湖周航の歌」で知られ、2021年に創部115年を迎える体育会ボート部。他大学の合宿所も点在する瀬田川で日々しのぎを削る。京大ボート部の強みを主将の若林陸さんに尋ねると、「勢いです」と一言。その勢いを代表する部員こそ、2020年に全日本大学選手権大会(インカレ)優勝の快挙を成し遂げた若林さんと山田紘暉さんのペアだ。

「背景の異なる部員が日本一という一つの目標に向かって高め合えるのがボート部の魅力」と山田さん。大学からボート競技を始めた若林さんは、日本一を目指す部の熱意に惹かれ、「どうせなら大きな夢を」と入部を決めた。経験者の山田さんは高校時代に全国大会で6位入賞を果たすものの、日本一になれなかった悔しさからボート競技を続けた。そんな2人がペアを組んだのは、インカレの1か月半前。インカレ2週間前の全日本選手権大会でも好成績を収めたが、若林さんは自身の技術不足を感じていた。「動きが合わさると不思議なほどボートはよく進む。山田さんに合わせられるまで追い込みをかけました」。決勝戦ではスタートから先行し、2000mをトップで漕ぎきる理想的なレースを展開。院生を含まないクルーとしては史上初の快挙を成し遂げた。

「短期間でも成長できたのは、山田さんが発案した『京大の漕ぎ』のおかげ」と若林さんは躍進の秘訣を語る。川の流れやメンバーの動きを感じながらのレース運びは、感覚に頼る部分も多く、部員間での共有が難しい。「これまで漕ぎ方がバラバラで、一部の実力のある部員しか入賞できない状況でした。切磋琢磨する仲間同士だからこそ、何とかしたかった」と山田さん。そこで、実力者の動きを動画で確認し、言葉や絵に置き換えながら、いかに減速せずに漕ぐかなど、部員全員が理想の漕ぎ方を共有できるよう力を注いだ。「目標は全クルーがレース最終日まで残ること。理想の漕ぎ方を模索し続けています」。

コロナ禍の影響で合宿ができない現在は、はるばる京都市内から自転車で瀬田川へ向かい、ともに部活に打ち込む。「ボート部には日本一を目指して磨き合える仲間がいる。夢が夢じゃなくなることは、私たちが実証済みです」。そう誇らしげに山田さんは笑う。2人の力強いオールが生んだ流れに乗って、ボート部の勢いはますます加速しそうだ。

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