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松本 紘名誉教授(理事・副学長)が紫綬褒章を受章(2007年11月3日)

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 このたび、我が国学術の発展のため顕著な功績を挙げたことにより、松本 紘名誉教授(理事・副学長)に紫綬褒章が授与されました。

 以下に略歴、業績等を紹介します。

 松本 紘 名誉教授(京都大学理事・副学長)は、昭和40年京都大学工学部電子工学科を卒業、同大学大学院工学研究科に進学の後、同42年に京都大学工学部助手、同49年同助教授を経て、同62年に京都大学超高層電波研究センター教授に昇任しました。その後、宙空電波科学研究センター教授、生存圏研究所教授を経て平成18年理事・副学長に就任、同19年京都大学名誉教授の称号を受けました。この間、平成4年から超高層電波研究センター長を6年間、同14年からは宙空電波科学研究センター長を2年間務めました。更に、平成16年からは生存圏研究所の初代所長として新研究所の基盤づくりに強い指導力を発揮し、研究のみにとどまらず、大学の管理・運営にも多大な貢献をしています。また、工学部電気電子工学科、大学院情報学研究科、大学院工学研究科の協力講座の教員として人材育成にも取り組み、多数の優秀な人材を社会に輩出しました。

 松本名誉教授は、宇宙プラズマ中で生起する非線形現象の研究に「理論」、「衛星観測」、「計算機シミュレーション」の研究手法で、長年にわたり取り組み、顕著な功績をあげました。特に、宇宙空間における特異な電波現象である「VLF トリガードエミッションの研究」、宇宙空間を高速で流れる「孤立静電ポテンシャル流(静電孤立波)の衛星観測による発見」と「その発生メカニズムの計算機シミュレーションによる解明」などは、宇宙プラズマ物理学研究の発展における非常に重要な足跡と国際的に評価されました。そして、これらの成果が大きな研究の潮流となって、世界中の関連研究者の目を「宇宙プラズマ中で生起する強非線形現象」へと向けるに至りました。 また、人類の生存基盤を持続させるための新エネルギー源としての「宇宙太陽発電衛星 (SPS)」の研究にも取り組み、そのキーテクノロジーである「マイクロ波無線エネルギー伝送」という革新的な技術を確立しました。

 これら電波科学に関する幅広く、且つ、独創的な研究業績に加えて、平成11年には国際電波科学連合 (URSI) の会長に選出され、電波科学の発展において国際的なリーダーシップを発揮しました。 また、国内においても日本学術会議電波科学研究連絡委員会委員長、地球電磁気・地球惑星圏学会会長などを歴任し、我が国の学術研究発展に尽力しました。

 これら一連の業績に対し、アメリカ地球物理学会フェロー、英国王立天文学協会外国人名誉会員、ロシア宇宙航行学協会ガガーリン・メダル、文部科学大臣表彰科学技術賞など、国内外から多数の栄誉を受賞しています。