セクション

東山 紘久

東山 紘久(ひがしやま ひろひさ)

教育・学生担当(副学長)

特命事項
入試改革、全学共通教育
その他の所掌事項
高等教育研究開発推進機構、FD、専門教育改善推進、単位互換

メッセージ

京都大学は安心・安全な教育・研究環境を保持することを第一に考えている大学です。

人間にとって、教育は一生涯続く営みです。教育の成果・評価は少なくとも10年経たないと正確な判断は出来ません。時には、数十年後に正しい評価がなされることもあるくらいです。戦後一新された教育や制度が60年経って、いろいろなところで制度疲労を起こしていて、全面的に見直しの必要性が叫ばれています。将来に渡って、国民が安心して納得できる教育制度が、教育の本質に根ざしたことを基盤として必要だと思います。

受験戦争・受験地獄と言われて久しくなります。大学の受験制度の改革は何度か行われてきました。センター入試の導入もその一つです。現在行われている、分離分割方式もその一つです。入試制度は改革されるたびに悪くなっていると指摘する専門家もいます。定員が決まっている競争試験がもつ宿命かもしれません。京都大学では、過去のデータを分析して、19年度の学部入試から、後期日程での共通学力試験を廃止することを決定しました。二度に分けて行う意味がデータから否定されたからです。

受験に対して、本質的で、積極的な態度を養成するために、京都大学は、「はじめに受験ありきではなく、はじめに学問ありき」が必要だと感じています。自分の学問をしたい、そのためには京都大学で学ぶのが一番で良いと考える、学生に来てほしいと思っています。そのことの具体化として、中学生に学問の本質を知ってもらい、学問に対する自分自身の関心を涵養することを目的として、中学生を対象にした「ジュニア・キャンパス」を今年度開催しました。参加者の中学生から、「自分たちがいま勉強していることがどのように将来の学問としてつながるかが分かった」、「学問への興味が増した」など、肯定的な意見が多く寄せられました。

京都大学は1000年の文化をもつ京都の地に108年前に設立されました。「自由の学風」は、京都の文化に根ざしたものです。そこには改革と伝統の二律背反を超克する知恵があります。何事も二つ良いことも、二つ悪いこともあるものではありません。教育・学生担当の理事・副学長として、拙速な改革ではなしに、京大らしい懐の深い発展に寄与したいと思っています。

counter