京都大学オープンコースウェア(OCW)シンポジウム「オープンエデュケーション」を開催しました。(2010年6月23日)

京都大学オープンコースウェア(OCW)シンポジウム「オープンエデュケーション」を開催しました。(2010年6月23日)

 京都大学オープンコースウェアプロジェクトは、日本オープンコースウェアコンソーシアムと主催で、学術情報メディアセンター南館において、OCWという教育メディアの可能性を探るシンポジウムを開催しました。本学、他大学教職員、学生、企業等による約100名の参加がありました。

 オープンコースウェア(OCW) とは、大学で行われている講義をインターネットで公開し、人類の知的資産の蓄積に貢献、および本学の国際化を高め、世界中から優秀な教員、学生を集めることを目的とします。
  現在、京都大学OCW (http://ocw.kyoto-u.ac.jp/)では、毎月約10万アクセス(Visit数)そしてGoogle社と提携を結び、約700クリップの講義動画をYouTubeにも公開しています。

 同シンポジウムでは、2001年MITで始まったOCW創設者のひとりであり、MITOCWのリーダーであるマサチューセッツ工科大学(MIT)の宮川繁 先生をお招きしました。MITOCWでは、UNLOCKING KNOWLEDGEをテーマに、MITで著名な物理学者のWalter Lewin 教授のユニークな実験パフォーマンスのOCWをはじめ、世界の250大学のメンバーが加入している国際OCWコンソーシアムの活動や、全世界への高校生へ向けたMITOCWの展開をお話いただきました。

 その後、国内のOCW参加大学、慶應義塾大学、大阪大学、九州大学、東京工業大学、東京大学、名古屋大学、北海道大学、早稲田大学、関西大学、京都精華大学、女子栄養大学、放送大学の教職員の方からOCWへの取り組みをお話いただきました。

 京都大学OCWにコンテンツを提供している教員による事例紹介として、森純一 国際交流推進機構長による「K.U.PROFILEと京都大学OCWの連携」 、苧阪直行 名誉教授による「最終講義:意識とワーキングメモリの脳内表現」、 里村雄彦 理学研究科教授による「物理気候学」 、落合恵美子 文学研究科教授による 「社会学・グローバルCOE」、 遠藤隆 農学研究科教授による「遺伝学」の発表がありました。

 最後に、企業によるOCWのための最新システムのデモンストレーションが行われました。参加者は3時間半という長丁場にも関わらず、最後まで熱心に聴講され、OCWという教育メディアが次のステップを模索していることを感じる良い機会となりました。

 OCWシンポジウムの様子は、以下の京都大学OCWで公開していますので、ぜひご覧ください。


MITの宮川教授(言語学)によるMITOCWの講演と聞き入る聴衆