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禰津家久 工学研究科教授が国際水理学会(IAHR)の大賞であるYalin賞を受賞しました。(2009年8月31日)

 禰津家久 工学研究科教授が国際水理学会(IAHR)の大賞であるYalin賞を受賞しました。本受賞は、世界で2人目となります。

 国際水理学会(International Association of Hydraulic Engineering and Research, 略称IAHR)は、1935年に欧米の研究者が発起人となり設立され、現在では最も権威と伝統のある世界学会に成長している水理学・水文学・河川工学・海岸工学などの水理水工学分野の国際学会です(本部事務局は、マドリッド)。これまでIAHRでの最高賞はIppen賞(Ippenは故MIT教授で水理学者)で、45歳以下の若手を対象とした、いわば研究者の登竜門的な賞でした。日本人の受賞者はまだいません。

 ところが、2006年に、IAHRの創設70周年記念イベントとして、年齢制限を設けないIAHR大賞となるYalin賞(土砂水理学者の故Yalin教授の名前にちなんだもので、正式名を「IAHR M. Selim Yalin Lifetime Achievement Award」)の設置がニースの理事会で決定され、水理水工学の教育・研究に大きく貢献した研究者を授賞することになりました。国際水理学会世界大会Congressは2年に1度開催されますが、この席上表彰するもので、第1回目のYalin賞は2007年開催の第32回IAHRベニス大会で、イリノイ大学のParker教授に授賞されました。Parkerは世界的な土砂水理学者です。

 そして、第2回目の授賞式は、本年2009年8月にカナダのバンクーバーで開催された第33回IAHR世界大会で行われ、禰津教授が受賞しました。禰津教授の乱流研究は世界的に高く評価されていますが、特に、開水路乱流力学の進展と学生・若手研究者への教育普及に多大な貢献を行ったことが受賞理由です。禰津教授の著書であるIAHR専門書「Turbulence in Open Channel Flows (開水路乱流)」、オランダ、バルケマ出版、1993年初版は、多くの論文で引用され、現在でも国内外の大学院で標準的な教科書になっています。研究面では、世界最先端の流体計測機器を駆使して、難解な組織乱流構造を解明しており、本学の高精度な水理実験装置の整備・拡充に寄与し、これを世界最高レベルの研究施設に育てています。今回の世界で2人目となるYalin賞の受賞は、京都大学の水理水工学のレベルの高さを示すもので、京都大学にとっても名誉なことと思われます。

 なお、禰津教授の略歴は以下のとおりです。

 1971年卒業式工学部総代、1976年博士課程修了後、本学工学部助手採用、1979年同講師昇任、1981年同助教授昇任、1996年同教授に昇任、現在に至る。1976年に土木学会論文賞、1987年にアメリカ土木学会論文賞(Karl Emil Hilgard Prize)、1998年に国際水理学会アジア太平洋最優秀論文賞(IAHR-APD賞)を受賞しており、今回の2009年のYalin賞で、奇しくもちょうど11年周期で各分野の大賞を受賞したことになる。

 

 

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