松本総長が長谷川・永田賞を受賞 (2008年10月11日)

松本総長が長谷川・永田賞を受賞 (2008年10月11日)

 松本紘総長(本学名誉教授)が、この度、地球電磁気・地球惑星圏学会より長谷川・永田賞を授与されました。同賞は、宇宙科学・地球科学分野の成長を先導し、学会の発展にかかわる顕著な業績をあげた研究者に対して授与されます。授賞式は、平成20年10月11日 仙台市で開かれた第124回地球電磁気・惑星圏学会の総会において行われました。

 松本総長は、宇宙プラズマ物理学の研究分野において、宇宙空間中における非線形プラズマ波動現象の衛星観測や理論・計算機シミュレーションによる研究で特筆すべき成果をあげました。特に、数多くの科学衛星におけるプラズマ波動観測を主導し、宇宙空間における静電孤立波を発見するなど、国際的に極めて高い評価を得ています。また、宇宙プラズマ計算機シミ ュレーションの世界的先駆者として、ホイッスラーモード波動-粒子相互作用、電子ビーム不安定性の非線形発展等の研究において顕著な成果を挙げるとともに、「宇宙空間 シミュレーション国際学校」を設立し、当時、まだ新興であったこの研究分野の発展と人材育成に多大なる貢献をしました。さらに、宇宙利用として、宇宙で得られる太陽エネルギーを電波で地上に送電する「宇宙太陽発電衛星」の研究にも取り組み世界をリードしてきました。一方、国際電波科学連合会長等を歴任し、国際的に指導力を発揮するとともに、日本学術会議電波科学研究連絡委員会委員長として学術の振興にも尽力しました。また、地球電磁気・地球惑星圏学会においても第二十期会長として学会の発展にも多大な貢献しました。

 今回の賞は、これら、松本総長の国際的第一線の研究業績、学術振興および人材育成、そして学会の発展への多大な貢献に対して贈られたものです。