超小型ファイバーレーザーシステムをもちいて 高強度テラヘルツ電磁波の発生に成功 -実用的なテラヘルツバイオ動画イメージング装置の実現が可能に-

超小型ファイバーレーザーシステムをもちいて 高強度テラヘルツ電磁波の発生に成功 -実用的なテラヘルツバイオ動画イメージング装置の実現が可能に-

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用語解説

テラヘルツ電磁波(THz=1012Hz)

テラヘルツ電磁波は300GHzから10THzの周波数の電磁波。光子エネルギーがmeVで分光学的には遠赤外線光と呼ばれる。さまざまな物質・材料の重要なエネルギー領域に属することから、計測ツールとなることが期待されている。

電気光学効果・電気光学変調(EO効果・EO変調)

誘電体結晶などに周波数の低い電場をかけることで光の位相が変化する現象を電気光学(EO)効果という。この効果をたくみに利用して光の波形を変えることが可能であり、光通信では一般的に電気光学効果を利用した光変調が行われている。

ピコ秒

1ピコ秒=10-12秒。この時間スケールの電気パルスは伝送や信号処理が難しく、一般にテラヘルツ電磁波として取り扱われる。またこの時間スケールよりも短い光パルスは光ファイバーなど媒質の分散の寄与によって高強度で超短光パルスのまま伝播することが難しい。

Ybドープファイバーレーザ

超短光パルス光源は、1990年以降に劇的な発展を遂げたチタンサファイやレーザが理化学研究用として広く用いられてきました。しかし装置全体が大きく、電気からのエネルギー変換効率が0.5%以下と、非常に悪い問題点がありました。一方で、イットリビウム(Yb)系のレーザはエネルギー変換効率が数10%と非常に高く、光ファイバーベールにすることで産業レーザとして求められる高出力、小型、高効率の条件を満たすレーザとして有望視されています。

Optics Express(オプティクス・エクスプレス)

その分野における影響度の指標 "impact factor" が、光学分野63誌中3位の米オンライン科学誌。