iPS細胞研究の推進体制整備の進捗状況及びマウスiPS細胞の分配事業開始について

iPS細胞研究の推進体制整備の進捗状況及びマウスiPS細胞の分配事業開始について

2008年3月26日

左から松本 紘 副学長、高橋 淳 iPS細胞研究センター 準教授

 京都大学と独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は共同で、マウス由来iPS細胞の提供事業を開始することになりました。

 2006年、京都大学再生医科学研究所の山中伸弥教授(現物質-細胞統合システム拠点iPS細胞研究センター センター長)らは、マウスの線維芽細胞から人工多能性幹細胞iPS細胞(induced Pluripotent Stem cell)の樹立に世界で初めて成功しました(Cell, 126:p663-676, 2006)。iPS細胞は、胚性幹(ES)細胞と同様に、分化多能性を維持したまま長期培養が可能であり、基礎生物学から再生医学に至るまで、幅広い研究領域において革新的な発展を遂げる可能性を秘めた夢の細胞として、大きな注目を集めています。今回、研究コミュニティからの非常に多くの要望を受け、京都大学は、このiPS細胞を理研バイオリソースセンター(理研BRC、小幡裕一センター長)を通じて、希望する世界中の研究者に分配する体制を整備し、その要望に応えることになりました。

 

  • 朝日新聞(3月27日 36面)、京都新聞(3月27日 1面)、産経新聞(3月27日 3面)、日刊工業新聞(3月27日 31面)、日本経済新聞(3月27日37面及び42面)、毎日新聞(3月27日 3面)及び読売新聞(3月27日 1面)に掲載されました。