京都大学技術士会設立7周年記念大会・特別講演会が開催されました。(2019年11月2日)

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第14回京都大学ホームカミングデイ開催に合わせて、京都大学技術士会設立7周年記念大会・特別講演会を百周年時計台記念館で開催しました。京都大学技術士会は、技術士法に制定された技術士資格を有する本学卒業(修了)生および教職員で構成され、会員数は741名(2019年9月末時点)です。この行事は本会の主要行事である会員の継続研鑽と会員相互交流を目的に行われているもので、今回は61名の参加がありました。

講演会に先立ち、副会長の大津宏康 工学研究科教授(工学研究科・1981年修了)から挨拶があり、京都大学技術士会は、本学同窓会の組織の中でも大きな組織として公認されていると紹介がありました。その後、石原吉雄 代表幹事(工学研究科・1988年修了)から活動報告として2018年度の事業・決算報告と2019年度の事業・予算報告の説明がありました。

続いて、副会長の大嶋正裕 工学研究科長(工学部・1981年卒)が「京都大学の工学教育のめざすところ」と題して記念講演を行い、ノーベル賞、競歩金メダル、ロボコン優勝、人命救助、硬式野球部等の活躍を紹介し、また国立大学法人がおかれている状況について説明しました。

特別講演では石川容平 生存圏研究所特任教授・ 一般社団法人海洋インバースダム協会会長が「宇宙空間を利用したGW級『マイクロ波電力伝送システム』と受電装置を一体化した揚水式『海洋インバースダム構想』」と題して講演を行い、「これは宇宙空間で大規模太陽光発電を行い、そのエネルギーをマイクロ波の使用によって地球上へ伝送する技術で、ほぼ永久に存在する宇宙エネルギーを利用するものです」と解説しました。そして、宇宙空間に集光ミラーを設けて地上にマイクロ波ビームを送って海洋インバースダム(調整電源)で電力供給を行う仕組みを、わかりやすく動画も交えて説明しました。

また、大西有三 会長(元理事・副学長、工学部・1968年卒)が「京都大学技術士会発足から今日までを振り返って」と題して、これまでの京都大学技術士会の歩みについて記念講演を行い、最後に「福島第一原発における凍土壁および汚染水の現状」に言及しました。

懇親会では、上田泰史 幹事(農学研究科・1983年修了)が所属する香久夜によるマンドリン・ギターアンサンブルの演奏が披露され、大坪利行 幹事(工学研究科・1978年修了)のトランペット演奏で「琵琶湖周航の歌」を合唱し、盛会のうちに閉会しました。

講演する石川特任教授

講演会後の集合写真