数理解析研究所が高等研究院と理化学研究所と合同で、市民講演会「数理サマー」を開催しました。(2017年7月30日)

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数理解析研究所では、市民講演会「数理サマー」を高等研究院と理化学研究所数理創造プログラムと合同で、京都大学益川ホールにて開催しました。

本講演会は、昨年京都大学と理化学研究所の間で結ばれた連携・協力の協定に基づいて、市民の皆さんと一緒に数理科学の最先端に触れ新しい展開を考えることを趣旨としています。

はじめに、森重文 高等研究院長が主催者を代表して開会の挨拶を行い、理化学研究所と数学とのつながりについて説明を行いました。続いて、國府寛司 理学研究科教授が、挨拶と理学研究科数学・数理解析専攻と理化学研究所数理創造プログラムとの連携について説明を行いました。

その後、各機関から講演者が登壇し、研究内容を紹介しました。
牧野和久 数理解析研究所教授が、計算量理論の基礎的な概念を説明すると同時に、高速アルゴリズム設計の意義や重要性について、長瀧重博 理化学研究所数理創造プログラム(iTHEMS)副プログラムディレクターが、スーパーコンピュータを用いた大規模数値シミュレーションを駆使した究極的現象「天体ビッグバン」の解明について、Daniel Packwood 高等研究院 物質-細胞統合システム拠点(iCeMS)講師・主任研究者が、数学の様々な分野(確率論、統計的学習理論など)がどういった形で材料科学と連携するのかについて、それぞれ講演しました。最後には、3講演に対しての質疑応答や活発な意見交換が行われました。

当日は暑いなか、高校生や中学・高校の数学教員、数学に興味のあるシニアの方まで多数の参加者があり、最先端の数学研究に触れる貴重な機会となりました。

開会の挨拶をする森院長

挨拶をする國府教授

左から、講演する牧野教授、長瀧副プログラムディレクター、Packwood講師

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