今年も、京都国際映画祭2019と連携して、昨年度Visual Documentary Project 2018に入選した5作品を公開上映します。また、タイを舞台にした「バンコク・トラフック・ラブ・ストーリー」を特別上映します。
基本情報
- 吉田キャンパス
- 在学生の方
- 一般・地域の方
イベント内容
上映作品
カンボジア・シアター/The Cambodian Theater
(2016/カンボジア/7分 監督: Sopheak Moeurn)
カンボジアでは伝統的なクメール演劇が衰退しつつある。観客が減っているだけでなく、その存在を知る人も少なくなってきている。この作品は演劇の伝統の維持と保護に携わる数少ないアーティストたちの情熱を伝えている。別の定職に就きながら、巡業の時期になると夜ごと集まって舞台を準備する人々の姿を感受性豊かに描く。
リトリト/RITO RITO
(2015/ベトナム/15分 監督: Nguyen Ngoc Thao Ly)
15歳の少女リト/Ritoは学校でいじめられ、中学1年生の時に学校をやめてしまう。この作品では、リトがコスプレを現実逃避の手段として、別人になったり空想上のキャラクターに変身したりするようになったいきさつが描かれる。コスプレを通じて友情が生まれ、社会との折り合いがつけられる様子に焦点が当てられる。社会の変化やコスプレの流儀がベトナムの都市社会に及ぼす影響を鋭く描いた作品。
ザ・ファイター/The Fighter
(2018/インドネシア/27分 監督: Marjito Iskandar Tri Gunawan)
武術プンチャック・ドルという闘技と、そのリングに上がりたいと情熱を燃やすパティの物語。ベテラン格闘家のユディがパティや他の生徒たちのシラットを指導する。フリー・リング形式をとるプンチャック・ドルの競技は、力試しを望む格闘家たちを惹きつけるようになった。勝者も無ければ敗者も無く、無事を祈る特別な祈りだけが存在する中で、格闘家たちの日常生活におけるシラットの役割と発展を描く。
コスプレイヤー/Cosplayer
(2014/タイ/27分 監督: Yingsiwat Yamolyong)
ほとんど知られていないタイの軍人コスプレというサブカルチャーの世界を掘り下げる。軍人コスプレに魅了されコスプレ中心の生活になったいきさつを語る20代後半の青年Jumに密着し、タイ社会における軍人コスプレイヤーたちの姿を深く描き出す。作品を通じて、マンガ、テレビゲーム、映画が現代のタイ社会で“消費”される様をうかがい知ることができる。
ラップタイ/RAPTHAI
(2018/タイ/25分 監督: Jirakan Sakunee, Witchayoot Ponpraserd, Sarun Kositsukjaroen)
ラップ・カルチャーが現代タイ社会にどのように定着し影響を与えてきたかを紹介する。タイ文化とラップ音楽固有の伝統のシナジー(相乗効果)に焦点を当てた本作は、12人のタイ人ラッパーの物語を取り上げ、彼らが人生経験を通じて様々なスタイルで表現する独自の様子を描く。
特別上映
バンコク・トラフィック・ラブ・ストーリー/ Bangkok Traffic (Love) Story
(2009/タイ/126分 監督: Adisorn Tresirikasem)
幼なじみの結婚式で酔っぱらい、車で事故を起こしたメイリー(クリス・ホーワン)を助けたるん(ティーラデット・ウォンバワパン)は、BTS(通称:スカイトレイン)に勤めていた。彼に一目ぼれしたメイリーは、スカイトレインに乗るたびに彼の姿を探すが、運よく出会っても、いつも彼に迷惑をかけてしまうのだった…。
メイリーの揺れる女心が切なくもコミカルに描写された、2009年タイでの興行成績No.1の大ヒット作。可愛いファッションも見どころの、キュートなロマンチック・コメディ。
解説
各作品については、マリオ・ロペズ 東南アジア地域研究研究所 准教授と平松秀樹 同連携准教授による解説があります。
備考
- Visual Documentary Project (本イベントページ)
https://vdp.cseas.kyoto-u.ac.jp/2019/09/20191019/ - Visual Documentary Project 2018
https://vdp.cseas.kyoto-u.ac.jp/vdp2018/
miyazaki*cseas.kyoto-u.ac.jp (*を@に変えてください)