第6回花山天文台応援喜多郎野外コンサートを開催しました。(2018年10月20日)

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理学研究科附属花山天文台では、世界的な音楽家である喜多郎氏を招いて、「第6回花山天文台応援喜多郎野外コンサート」を開催しました。

花山天文台が「京都を彩る建物や庭園」に選ばれた2013年に始まったこの野外コンサートも今年で6回目となります。このコンサートは、予算や人員削減の影響により閉鎖の危機にあった花山天文台を、「今後末永く存続させ、活用していくために応援したい」という喜多郎氏の厚意により始まりました。昨年には、花山天文台を支援するためのしくみ「京都花山天文台の将来を考える会」(代表 尾池和夫 京都造形芸大学長、元本学総長)も発足し、発起人の一人でもある同氏の発案で、昨年度よりコンサート名に「応援」の2文字が追加されました。

当日は快晴に恵まれ、十一夜月の下、300名近くの市民が参加しました。コンサートの後半には、門川大作 京都市長も出席しました。

コンサートの前半には、昨年のコンサートに友情出演された音楽家の岡野弘幹氏が応援に駆けつけ、喜多郎氏のシンセサイザーに合わせて岡野氏の笛やギターが演奏されるなど、二人の見事に息の合った共演が披露されました。驚くことに、リハーサル時とは全く異なった音楽となっており、両演者は作曲しながら演奏されていたとのことです。

コンサートの後半には、喜多郎氏の楽曲「古事記」に合わせて宇宙のさまざまな映像・画像を同時上映する映像コンテンツ「古事記と宇宙」(Kojiki and the Universe)ライブコンサートが披露されました。「古事記と宇宙」は柴田一成 花山天文台長の発案と喜多郎氏とのコラボレーションのもと、花山天文台と学術情報メディアセンターとの学内共同研究成果として2015年に完成したもので、芸術作品としてだけではなく、全編を鑑賞すると天文学入門になるように映像や画像が選ばれています。もともとこのプロジェクトは、金環日食の年の2012年に古事記1300年を記念して奈良県大和郡山市で開催された、本学と大和郡山市のジョイントシンポジウム「古事記と宇宙」がきっかけで始まりました。喜多郎氏は昨年の初めから、この映像ライブコンサートを世界各国で開催されています。

昨年までの本コンサートでは、「古事記と宇宙」の映像を、花山天文台本館の壁に直接、プロジェクションマッピングのように投影していました。しかし、今年は、少しでもより美しい映像を上映したいという喜多郎氏の意向により、壁面を包む野外コンサート用のスクリーンが、同氏の手作りにて用意されました。そのおかげで、同天文台本館ドーム窓枠の影響を受けることなく映像を上映することができました。聴衆は、喜多郎氏の感動的なライブ演奏を聴きながら、美しい宇宙天体の映像・画像の数々に酔いしれていました。

最後には、門川市長より花山天文台を応援するスピーチがあり、コンサートを締めくくりました。

特設スクリーンに映し出された「古事記と宇宙」

喜多郎氏と岡野氏の共演

喜多郎氏

コンサートの様子