研究成果

ヘビが顎をノコギリのように使うことを発見 -ボルネオ島での爬虫両生類の生態調査で-


2020年07月31日


     福山伊吹 人間・環境学研究科修士課程学生、西川完途 地球環境学堂准教授、児島庸介 東邦大学研究員、栗田隆気 千葉県立中央博物館研究員、Mohamad Yazid bin Hossman マレーシア・サラワク州森林局研究員らの研究グループは、マレーシア領ボルネオ島で行った爬虫両生類の生態調査で、ヘビの一種が顎をノコギリのように使うことを発見しました。

     脊椎動物の顎の形態と機能は非常に多様ですが、ほとんどの種では上顎と下顎が蝶番のように開閉する動きをします。本研究グループは、巻貝食のセダカヘビの一種が下顎をノコギリのように前後方向に動かして口の中で餌を切断し、消化できない部分(タニシの蓋)を取り除くことを明らかにしました。この器用な行動は左右の下顎が別々に前後方向に動くことで可能になっており、脊椎動物においてユニークなものです。セダカヘビがもつ前後方向に動く下顎は、もともとは巻貝を殻から取り出すための適応であると考えられています。形態の特殊化によって顎の動きの自由度が増した結果、新たな行動が進化して、顎の機能が多様化したと考えられます。

     本研究成果は、2020年7月29日に、国際学術誌「Scientific Reports」に掲載されました。

    図:エダセダカヘビの捕食行動(イラスト:田中花音)

    詳しい研究内容について

    書誌情報

    【DOI】https://doi.org/10.1038/s41598-020-69436-7

    【KURENAIアクセスURL】http://hdl.handle.net/2433/253527

    Yosuke Kojima, Ibuki Fukuyama, Takaki Kurita, Mohamad Yazid Bin Hossman & Kanto Nishikawa (2020). Mandibular sawing in a snail-eating snake. Scientific Reports, 10:12670.


    ヘビが顎をノコギリのように使うことを発見 -ボルネオ島での爬虫両生類の生態調査で-
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