研究成果

光の軌道角運動量を擬似プラズモンに転写することに成功 -光渦と物質の相互作用に関する新発見-


2020年06月15日


     田中耕一郎 理学研究科教授(高等研究院物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)連携主任研究者)、有川敬 同助教、平岡友基 同博士課程学生、森本祥平 同修士課程学生(研究当時)らの研究グループは、François Blanchard カナダ・École de technologie supérieure教授、笹木敬司 北海道大学教授らと共同で、光の軌道角運動量を擬似プラズモン(電子の集団運動)に転写することに成功しました。

     光が偏光回転に由来するスピン角運動量を持つことは古くから知られており、光と物質の相互作用においてやり取りされることは良く知られています。近年の研究によって光は波面の回転に由来する軌道角運動量を持つことが明らかになりましたが、物質とのやり取りに関しては未解明な点が多いのが現状です。

     本研究グループは、テラヘルツ領域の光と波長以下の溝を持つ金属円盤(メタマテリアル)を用い、光の軌道角運動量が擬似プラズモンに転写される様子を可視化しました。軌道角運動量は光の新しい自由度として光通信や量子情報分野での利用が検討されており、本成果により新しい光科学技術の発展が期待されます。

     本研究成果は、2020年6月13日に、国際学術誌「Science Advances」のオンライン版に掲載されました。

    図:本研究のイメージ図

    詳しい研究内容について

    書誌情報

    【DOI】 https://doi.org/10.1126/sciadv.aay1977

    【KURENAIアクセスURL】 http://hdl.handle.net/2433/251423

    T. Arikawa, T. Hiraoka, S. Morimoto, F. Blanchard, S. Tani, T. Tanaka, K. Sakai, H. Kitajima, K. Sasaki and K. Tanaka (2020). Transfer of orbital angular momentum of light to plasmonic excitations in metamaterials. Science Advances, 6(24):eaay1977.


    光の軌道角運動量を擬似プラズモンに転写することに成功 -光渦と物質の相互作用に関する新発見-
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