研究成果

コンパクトな新奇中性子対の新たな証拠を発見 -不安定核ビームを用いた実験と少数系理論により実現-


2020年06月22日


     萩野浩一 理学研究科教授、Kaitlin Cook 東京工業大学・日本学術振興会特別研究員(現・ミシガン州立大学アシスタント・プロフェッサー)、中村隆司 東京工業大学教授、近藤洋介 同助教、 大津秀暁 理化学研究所チームリーダー、米田健一郎 同専任研究員らの研究グループは、ホウ素同位体の中で最も中性子数が多いホウ素19(19B、陽子数5、中性子数14)に中性子ハローの構造を特定し、さらに中性子ハローを形成する2つの中性子がダイニュートロンと呼ばれるコンパクトな新奇の中性子対であることを突き止めました。

     本研究グループはクーロン分解で19Bの光吸収過程を調べ、中性子ハローの存在を決定づけるソフト双極子励起を観測した結果、19Bの中性子ハロー構造を確定しました。さらに少数系理論計算との比較から、ハローの2個の中性子が空間的に近接した中性子対「ダイニュートロン」であることも判明しました。ダイニュートロンは40年以上前に予言されながら実験例が少なく、その存在が確立していませんでした。

     本研究成果は、理研の強力な不安定核ビームを用いた実験と最新の少数系理論の共同研究により実現しました。 

     本研究成果は、2020年5月27日に、国際学術誌「Physical Review Letters」に掲載されました。

    図:今回得られた実験と理論の結果をもとにした19Bの構造の概念図

    詳しい研究内容について

    書誌情報

    【DOI】 https://doi.org/10.1103/PhysRevLett.124.212503

    【KURENAIアクセスURL】 http://hdl.handle.net/2433/252336

    K. J. Cook et al. (2020). Halo Structure of the Neutron-Dripline Nucleus 19B. Physical Review Letters, 124(21):212503.


    コンパクトな新奇中性子対の新たな証拠を発見 -不安定核ビームを用いた実験と少数系理論により実現-
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